ふれあいを求めてホスピタルへ行く

 先々週の土曜日に発症した咳がしつこい。咳が止まらなくて困る、ということもないのだが、睡眠を阻害する。眠りに入りにくいし、明け方、呼吸が止まって苦しくなって目が醒める。それを何度も繰り返す。気づくと、いびきのような、そうでないような「あ゛ーーーー」という声を出していることもある。痰がすんなりでなくて、息が詰まるような、そんな感じ。市販の風邪薬や去痰薬では歯が立たないのか……?
 ということで、さすがにもう睡眠が取れない負担に耐えかねて、医者に行った。眼科、歯科、皮膚科へは行ったが、内科に行くのはおそらく三年か四年ぶり。さあ、どこに行こう。よくわからない。ここらあたりの診療所となると、小指を切り落としたヤクザが「ぎゃー、いてえ、いてえよぉ」とか転げ回っていて、赤ヒゲ先生みたいなのが「男なら我慢せい!」とか言って、口に含んだ焼酎をプーッと吹きかけて消毒するような、そういうイメージだろうか。たぶん、違う。違うけど、ここいらでどこに行っていいかわからない。俺のかかりつけと言えば、モノレール目白山下駅近くの目白山医院だぜ? さすがに遠い。
 で、結局、ともかく目立つ大病院を選ぶことにした。ホテルを改装したとかいうビッグさだ。よく目立って場所もわかりやすい。たぶん、この日記の一番上の画像の真ん中あたりに写ってるやつだと思う。
 それでもって、ともかく待たされた。もちろん、大きな病院へ行って待つというのは覚悟の上だが、その覚悟の上をもう少し通り過ぎて、「ばっくれて帰ろう」というラインの真下をかするくらいの待ちっぷりだった。もちろん、混雑しているむねは受付のおねえさん(美人)から言われていたし、こればっかりは自己責任だ。
 で、やっぱり例に漏れず診察は一瞬。咳と痰、眠れないむねを説明して、胸前面に聴診器を当てられて終わり。あれ、喉くらい見ると思ったのに。裏面は? そんでもって、なんかパソコンで、その場で「吸引の薬出します」とかいいながら、なんかそのデータをオンラインでどっかに送っているのね。最新。それで会計、これも待つ。しかし、やはりなんでか、受付のお姉さんは美人だ。
 して、処方された吸引薬というのが何かと言えば、「アドエア250ディスカスなる、アメリカ製の玩具みたいな代物である。それで薬局のお姉さん(美人……弱ってるとみんなきれいに見えるのかな?)、開口一番「喘息ですか?」と。もちろん「いや、違います」と私。調べてみれば、なんかわからんが喘息用新兵器であって、キシナホ酸サルメテロール(商品名「セレベント」)と吸入ステロイド喘息治療剤プロピオン酸フルチカゾン(商品名「フルタイド」)を配合した代物というじゃないですか。1+1は200だぜ。

 ……いや、なんかわからんけど、「風邪で咳と痰がしつこくて、よう眠れんのですが」という人間が使っていいのか? まあ、医者が処方したんや、間違いはないやろ。つーか、ちょっと面白い。このアドエア、カバーをくるっと回すと中から撃鉄みたいなのが出てきて、それを引くと一回分の薬が装填される。そして、吸引口をくわえて一気に深く早く吸い込む! うーん、早くやってみたい。ともかくまあ、吸って吸って吸うのみ(ステロイドなので用量は守ります、さすがに)。