2009WBC〜ダブルエリミネート方式は悪くねえと思うんだけど〜

 決勝は同じアジアの韓国との5度目の対決となる。イチローとは前回大会から因縁の相手だが、「そういうのは、もうないですよ。韓国さんに対してはもういいでしょう、今さら」と相手はどこであれ、連覇しか見えていない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090323-00000514-sanspo-base

 「韓国さんに対してはもういいでしょう、今さら」というのは、正確にどういう意味で言ったのかわかりにくい。因縁はもうない、というのか。今さら付け加えて言うこともない、というのか。
 しかし、いずれにせよ、「もういい」の四文字だ。なんとなく納得してしまう。おそらく、イチローとわれわれでは違うかもしれない。でも、見る側としては、「もういい」のだ。宿敵との対決だろうがなんだろうが、もうやり過ぎだ。プロ野球のシーズンだって、三連戦が基本じゃないか。
 ……と、連戦じゃあないか。あと、日本シリーズとかだって、連戦といえば連戦か。でも、トーナメントだし。トーナメントって、どんどん勝ち上がって、別の山で勝ち上がったものとの新しい対決ってのが醍醐味。そこんところで、いつまでも同じ相手というのは、どうも。韓国の野球ファンも、「また日本か」って思ってるんじゃねえのか。知らないけど。
 でも、でもだ。俺はなんか、このダブルエリミネート方式、そんなに悪くないと思う。この参加数で一発勝負のトーナメントではあっさりしすぎているし、かといってリーグ戦では、得失点差だとかわけのわからんことになりかねない。その点、こいつはそれなりに勝ったメリット、負けたデメリットってもんが反映するし、何度か後のない戦いもあるし、と。
 だからそうだ、どっかで別の山とクロスさせるって、そういう寸法になんなきゃおかしかったというか。まあ、そんなの百も承知か。百も承知で、主催国が勝ち上がれるように、視聴者数の多い国が勝ち上がれるように、みたいなところもあるかもしれない。もし、そうやって組んだとするならば、まあアジアとキューバだけ本気すぎた、というような結果にも見えて、ある意味賢明だったかもしれない。
 でも、また、韓国か。勝負付けが済んでないといえば済んでないけれども……。こんなにときめかないのはなぜだろう。よくわからん。韓国の、細かさとパワーを兼ね備えた野球はおもしろいと思う。なんか、パワーが違う。そのへんは面白い。投手も個性的だ。監督やコーチも、シルミドの軍人みてえだ。いいチームだ。だけれども、やっぱり、なんか五度は、五度はねえんじゃねえの、と。
 というわけで、明日の日本代表の敵は、「また韓国か」という、ちょっとしたうんざり感かもしれない。海を渡って、うんざり感が侍ジャパンに感染するかもしれない。それが心配だ。というか、俺がすでに出してしまっている。でも、韓国も、同じかもしれない。対日でテンション上がるっつっても、ちょっともたない、みたいなところがあるかもしれない。そのあたりを含め、また、アメリカという場所が冷めているに違いない(日韓代表網羅してるようなマニアも山ほどいるだろうけど)というところも含め、妙な空気の決勝、そこんところを、なんというか、ともかく応援するけれども、と。と、そのあたりなんだ。まあともかく、これで優勝できなかったら、後味の悪さはなんかものすごいことになるだろうし、勝ってくれとしか言いようがない。あと、個人的には栗原健太使ってもらえると、すごいテンション上がるので、そこんとこよろしく。