金曜日の段階ではシーニックブラストがおもしろそうだと思っていた。が、今週から東スポに復帰する清水成駿が本命にしていたらやめようと思った。事実、そのとおりだったのでやめた。言っておくが、俺が一番好きな予想家は清水成駿であって、清水成駿なくして競馬の道に迷い込んだかどうかもわからない。ただ、予想というのはドライなものなのだ。
日曜日。繰り上げで、次に気になっていたアーバニティを本命にしようかと思う。直前まで迷う。F1があるのでワイド中継。ゆっくり考える。パドック。一頭、やけによく見える……良し悪しなどわからんが、そう思える馬。三歳牝馬グランプリエンゼル。夏の短距離路線で活躍してきた馬で、軽量、そして鞍上は熊沢重文。ひさびさに「熊出没注意!」の気持ちになった。人気はあまりない。ここから流した。
レースはやや中団前方から。すぐ外のシーニックブラストにアクシデント。直線入ってどこへ? 最内、いけるか……? と、思ったのは一瞬で、あとは逆噴射。残念。勝ったのはローレルゲレイロで、俺の職場にはゲレイロの母ビッグテンビーの大きな写真が飾られているのだけれども(週刊GallopのPOGで持っていて、新馬勝ちのプレゼント)、また相性が悪かった。同着かとも思った二着にビービーガルダン。見ていてもどっちかわからなかったな。めずらしく。フラワーパークvsエイシンワシントン、などと言い出すと古い。
このグランプリエンゼル、まったく知らない馬のように書いていたが、NHKマイルカップで買っていた馬だった。まったく。
裏が本番だった
さて、この日の俺のハイライトは裏開催の方だった。馬券の結果的に。スプリンターズステークスだけ負けていたら、また馬券沈黙の日々に戻った可能性は高い。土曜日も負けたからだ。しかし、こういうとき、やはり競馬というのは一流の釣り師(海や川で糸を垂らしているほうの意味でだ)であって、適当な撒き餌でこっちを惑わせ、おびき寄せる。
裏のメーン。ここは適当な馬連ボックスだったが、これをひっかけて上々。クラウンプリンセスはオープン大将ならぬオープン女王か。なんとなくグランプリエンゼルとごっちゃになりそう。クラウンプリンセスとグランプリエンゼル。単語は被ってないけどね。
最終は佐藤哲三のソラメンテウナベス。名前を見るたびに気になっていた馬。休み明けだが降級戦。いきなりどうか? と。そうしたら、番手あたりから直線抜け出して、武豊の本命馬を寄せ付けずのセーフティ勝利。単勝、馬連、ありがとう。これを気に、名前の意味を調べよう。こちらに記述があった。
何かの暗号かと思って調べてみたら、「Solamente Una Vez ソラメンテ・ウナ・ベス.」 −メキシコのアグスティン・ララが 1941年に発表したボレロで、題名の意味は「ただ一度だけ」 で、英題では「You Belong To My Heart」と呼ばれているそうです。
Mondoの一発予想 - ソラメンテウナベス!?
このあたりから持ってくるのが金子真人HD。てっきりハワイ語かと思っていたが。この馬名、昨日のアナウンサーは「ソラメン・テ・ウナベス」のようなニュアンスで発音していたけれども、「ソラメンテ・ウナ・ベス」、憶えておこう。
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あと、オディールにはかわいそうなことをした。馬券はオディールから買っていた。最後の最後まで、先頭めがけて必死に走っていた。オディールが崩れ落ちるとき、俺はおもわずテレビから目を逸らした。しばらく、逸らしつづけていた。