劇場で観ておくべきだった! 『マイマイ新子と千年の魔法』監督:片渕須直

マイマイ新子と千年の魔法 [DVD]
 一部で話題になっているのは知っていた。が、そのときはまだミニシアターというものに一回も行ったことがなかったような感じであって、おまけに東京とかいうと、そこまでして感はなかった。まったく。まったく、もったいなかった。マジ、これは映画館に行っておくべきだった。
 というくらいに、これはナイスな映画であって、今更ながら「なんでこれが話題にならんのや!」というような思いを強く抱いた。ジブリとか宣伝してる場合じゃねえだろ、というような。たとえば俺は『借りぐらしのアリエッティ』を小さくステキな作品だと好いているのだけれども、それとは比べられないくらい、この、『マイマイ』はよかった! と。だいたいにして、植物ひとつとってみても、格が違うよというような。ほんとこれが、なあ、というような、そんな!
 で、内容はというと、もっと上手な言葉ですごいナイスなことをたくさんの人が伝えようとしている作品なので、それにお任せします。つーか、もうみんな観てた?

 まあしかし、そうやな、貴伊子ちゃんの「社宅」のあたりとかしびれたな。公園があって、街路樹が妙にそっけなく植わってて。それで、ちょっと高級な一軒家があり、長屋があり、スーパー以前のスーパーがあり、工場があんだぜ。埋め立て地! ああ、もう、あのあたりはすばらしい。自転車で行きたい。という、そのあたり、なんだろうね、この、その当時の映画とかに映ってるんじゃなくて、アニメでやってんのがすげえよって。
 まあしかし、その貴伊ちゃんがやで、転校生丸出しのところからさ、そりゃ最初、あのカメ飼ってるやつなんてモンスターみたいに見えたのがさ(ジョジョにおけるイギー現象みたいな)、しまいには、なぁ。ああ、しまい、ラストもいい。こう、パッ、パッと、なんつーのか、大事件というか、そういってもいいところを、パタっ、パタッととじて、いくところな。あのあたりが、なんつーのか、その、リアルなというか、記憶の望遠の圧縮効果というか、そんなにすげえドロドロのことでもないぜ、みたいな。いや、すごくはないんだけど、時の流れみてえな、それでいて、やっぱり、あの山場とかは、みてえな。
 なんつーか、なんか、みてえな、というか、ばっかりなのは、整理できてないからで、まあごめんなさい。もっと観ます。おしまい。