人間の目はパンフォーカスか


 写真に関する本といえば、初心者用のムックを2、3冊読んだていどなので、はっきり言って写真技術などについてまったく知らない。知らないが、最近気になることがある。ネットのなにかの記事のなかで見かけたのだったと思うけれども、ある写真家かだれかが「人間の目はパンフォーカスなので写真もパンフォーカスであるべき」みたいなことを述べていたとかいう。
 パンフォーカスと言えば画面全体にピントが合っていてくっきりしているような状態であって、なるほど人間の目というものはそのように見えているように思われるし、そのようなものらしい。
 その逆に、ボケ(Bokeh)というのが写真というか、一眼レフ? の醍醐味みたいなところもあって、ボケ作りに何万円も掛けるのがレンズ沼の世界といえるかもしれない(いえないかもしれない)。
 で、そのどちらがどうだとかはよくわからんが、そもそも人間の目はパンフォーカスなのか? というところが気になる。いや、機能的にはパンフォーカスなのだろうけれども、その眼球から得た情報を処理する脳や脳の中で作られる心だとかゴーストだとかいうものまで含んで考えるに、それはパンフォーカスなのだろうか、と。
 いや、たしか、機能的に見ても、大量の情報を刹那刹那に取捨選択しているのではなかっただろうか。それゆえに錯視のようなものも生まれる。なんというのだろうか、人間は見たいところしか見ていない、そういうところがある。そういう意味で、絞り開放Bokeh全開の方が人間の目っぽいところもあるんじゃないだろうか。
 あと、動画、映画とかにもあるか、映画なんかで人物が手前と奥で離しててピントが変わったりするのとか、なんかそれはこっちの脳でやるから、というような気がしないでもなく。アニメとかだとどうだったかな。アニメにおけるパンフォーカスとボケー。
 いや、まあしかし、ともかくとりあえずは場面に応じた適切な絞りを選択できるようになってから、新書の一冊でも読んで勉強しよう。おしまい。

※MINOLTA AF MACRO 100mm F2.8(フォーカスリングが太く改善されていないバージョン)