花火大会の写真を貼っていくのだぜ、夏だからな


 神奈川新聞花火大会。財政難か混雑対策かしらないが、今年は有料チケットを販売していた。横浜トリエンナーレとの共通券である。どうせ行くだろうトリエンナーレ、有料チケットを買って有料ゾーンに行く。
 有料ゾーンのルールは私物シートの持ち込み禁止。入場口でシートを配られるというが、これが単なる半透明ゴミ袋だった。しかし、これがここではシートなのであって、放送などでも「お配りしたシートはゴミ袋としても使用していただけます」と言う。すこしおかしかった。
 まあともかく、一人ゴミ袋一枚のスペースが割り当てられた場内はひどい混雑という風でもなく、わりあい落ち着きがあった。ものすごく早く行ったわけではないが、最前列の場所を取ることもできた。まあ、最前列がベストかどうかはわからない。あと、マリタイムミュージアムあたりにグレートな三脚が並んでいたから、みなとみらいの風景の中の花火、などというのを求めたら、ここはあまりいいポジションではないのだろう。



 そして、花火のスタートである。三脚の脚をほとんど伸ばさず低く構えて上を向けて、適当にレリーズでシャッターボタンを押したり離したりするお仕事です。肉眼と二粒おいしいかどうか。



 だいたいセンターに入ってスイッチというわけにもいかない。風任せの花火の入ったところ勝負。



 いや、勝負しているつもりもないのだけれども。でも、一応は予習してきた。

 レリーズもしくはリモコンと三脚は必須。シャッタースピードはバルブ(開けっ放し)。ISOは最低。手ぶれ補正はOFF。フォーカスはマニュアルで無限遠。絞りはF14とかか。まあ、よくわかんないけど、そんなところを参考にした。レンズはSIGMAの18-200mm F3.5-6.3とかいう安全策。まあ、望遠の方がいいだろ。



 軽い三脚なので見事にぶれていたりするが、気にしない。どうせなんだ、背景とか考えないサイケデリックなイメージということだ。




 アロハシャツの柄にしたいよな、などと思う。しかし、こういう感じの撮り方だとドラえもんだとかキティさんだとかハートマークだとかの形は撮れない。撮ろうとしてシャッタースピードを速くしたりすると、明るくなりすぎて煙だらけになる。あと、こないだ見た横須賀の花火ではやけに「メガネ」を連発していたが、メガネ屋のスポンサーでもついていたのだろうか?





 だんだん飽きてくるターン。シャッター切りっぱなしでズームレンズをいじったりしはじめる。昔からひとつのことに集中できない子供でした。




 しかし、花火など撮ろうという気になるのも、デジカメだからこそだよな、などと。こんなん銀塩で設定間違ってたらえらく金を使ってしまって徒労ということになる。


 海には船がたくさん出ていた。屋形船はもちろん、プライベートの船もたくさん出ていた。なかにひとつ気になった船というかボートがあって、手漕ぎボートの後ろにエンジンつけましたくらいの、屋根もなにもないやつに一家四人、夫婦とその子供二人乗せてるのが来て、なんかこう、見ていて非常に不安になった。船のこととか知らんが、暗い海になんとも頼りなさげであって、大丈夫だろうか、子供が「おとうさん怖いよう」とか言ってんじゃねえかとか、勝手に想像したりもした。

 つつがなく花火が終わり、有料ゾーンから撤退。赤レンガの方を通ると、無料でフリーなスペースに大勢の客。広めのシートをひいての宴会中。花火も終わり、ほとんど明かりのない中でもまだまだ続きそうな気配もあって異様であった。

 あやしげの月が出ていたが、いったんしまった三脚を持ち出す気にもなれないとかいういい加減さを発揮しておしまい。