2014-10-17 ペトリ皿の十月 十月の晴れた空にはひとかけらの雲もなく、 太陽光線は、光ばかりで熱がない。 直射を受ける人間たちは、 まるでペトリ皿の上のなにかのように、 天の上のだれかさんになにもかも見透かされている、 そんなことにも気づかずに、 自分の影を追って黙々と歩く、 そして、ときどき、立ち止まる。 風が吹いたわけでもないし、海が見えたわけでもないのに。 ひょっとして、見られているのに気づいたのかな。