そしてパレードは変わることなく進み

ザよこはまパレード。おれは毎年これを観に行くのを習慣としている。札幌生まれ鎌倉育ちのおれが横浜市中区民であることを証明するために行くのである。歩いて山下公園前に行くことができる、それを行使するために行くのである。

正直言って、パレードには飽きた。毎年同じような、否、同じメンバーが同じことをする。違うのかもしれないが、おれにはそう見える。ただ、中の人は変わっていくのである。中学や高校のマーチングバンドであれば、中の人たちは一歳ずつ学年が上がり、去るものもいる、入るものもいる。それを見ているおれだけがなんの成長もせず、馬齢を重ね、沿道からパレードを眺める、たまに写真を撮る。その繰り返しで何年だ。横浜に来て何年が経つ? おれはなにも変わらなかった。おれは変わるのが嫌いだ。県知事や市長も面倒なのでずっと同じ人でいいというくらいのものだ。

2015年5月3日、晴天。ユーフォニアムとはどの楽器だろうか? 着ぐるみの中の人は暑さで倒れなかったのだろうか? 来年までおれは生きているのだろうか?

 

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