競馬好き転じて馬好き、という部分はある。馬事文化、というものに興味がないでもない。そんなおれが見たことがないのが流鏑馬である。元鎌倉市民の馬好きとして、流鏑馬を見たことがないのは、どこか引っかかるところであった。
その流鏑馬が根岸森林公園、いや、馬の博物館に来るという。こどもの日のイベントだ。おれはこどもではないが、流鏑馬がそこに来るというのなら、ちょっと出向くのにやぶさかではない。鎌倉やどこぞでやるには出向かねばならぬ。が、根岸森林公園内はおれのジョギング周回コースである。すなわち、歩いて10分かかるかかからないか。
というわけで、馬の博物館。
とりあえず、本日入館無料の馬の博物館に入る。好評開催中は山口晃展。写真は撮影可のインスタレーション。
これも撮影可のプリント。で、ともかく山口晃という人はよく知らないが(現代美術自体よく知らないが)、その細密さと人を食ったような発想は魅力十分。どこか大友克洋を思わせるようなメカと伝統的な日本画のマッチングの妙。馬とは関係ないが、日露戦争を虚実入り乱れて描いたコーナーなど、いくら観ていても飽きないところがある。本日は入館無料であって、感無量なり。
とはいえ、本日のおれの主目的はトウショウファルコの墓でもなく。
マイネルキッツ、マイネルネオスの試乗でもなく(こどもの日なのだからこどもに譲るべきだろうと思ったが、普通に大人も乗っていた。天皇賞馬もしくは中山GJ馬の背中というものを体験する機会もそうそうあるまい。まあ、抽選だったので当たらなかったろうし、そもそもおっさん一人で参加するイベントでもない)。
まあ、そんなんで流鏑馬である。開始三十分前に来てみれば、前列はとれたものの人はいっぱい。ただ、試走、試射などはじまっており、公益社団法人大日本弓馬会さんの解説もはじまっていた。
それにしても、競馬の勝負服とは別に、こういう装束というのは様になる。
かっちょええなあ。
それでもって、大日本なんたら会さんの説明によると、流鏑馬は神事であるから、いろいろ儀式があって、本日はその一端であると。この、天に向って矢を射るしぐさもその一端、その前に馬を右回り、左回りさせるのもその一端。
さて、スターターが旗を振り。
スッとという感じで馬が走り弓を射る。はっきりいうとおれ、第一射は写真どころかそれが行われたこと自体に気づかなった。
五色の的にバチコーン。
てな具合。
射手(いて……って漢字これでいいのかな)の半分は女性で。
もうおれはファインダーを覗いて追うのが精一杯で。
想像以上に速いよ、流鏑馬。
カメラは連射モードでさ。
いやはや。だって、弓を射るとき、両手を手綱から離してるわけだから、なんつーか、すごいよね。
ともかく、かっけー。
斜め下の的を射るパターンもあって、難易度は高い。とくに馬の背越しに射る左下の難易度が高いらしい。
この日は見事な命中続き。
べつに本職の人たちというわけではないというあたりがすごいな。
馬もおとなしく従順。
そうでなけりゃ馬上から弓を射るなんてやってらんない。
ってこったろう。
奉行だかなんだか様役が検分をする。エイエイオーだか、なんだかやって、セレモニーは終わる。とはいえ、本日は正式な儀式の一部だけということ。くわしくは、
で。アナウンスの人がorだけ「オア」と読んでいたのが気になった。どうでもいいけど。
こっちは中山グランドジャンプを制したマイネルネオス。べつにこの公園の指定管理者はラフィアンではない(横浜植木)。
幸せな余生といっていいだろうか。
まあ、いいんじゃなかろうか。きっといいに違いない。こどもたちを背に乗せて。そう信じたい。
あとは、蹄鉄職人の実演だとかあったっけ。そう、それに東洋一のサウンドマシーンことクレイジーケンバンドから二名のDJプレイ(?)ショーなんかあって、そんなのも見た。無料でいいのかね、という具合。CKBの歌かどうか忘れたが、小港から間門までとか、ローカルすぎんだろ、とか思った。麦田トンネルを抜けたところで思いついた曲とかさ。いやはや(写真撮影絶対駄目なので写真なし)。
そんなんで馬の博物館、流鏑馬、クレイジーケンバンドから二人を無料で見る休日。森林公園は静かなよう。
そのあとは坂を下って。
右折して。
食品館あおばで肉と野菜などを買って帰った。
地元民ならわりと歩くルートじゃん、とか思うかもしれない。それにしても、この船、左に傾いているどころか、沈みそうじゃね?
以上。
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