なんか辛いんだ

なんか辛くて、辛い。辛いから仕事がはかどらず、はかどらない仕事が辛くなる。辛いから酒を飲んで、翌日辛くなる。この世の中のすべては辛い辛い方向に落ちていって、まったく底が見えない。思えばおれは人生のほとんどをなんか辛く生きてきて、辛くない時間が生涯であわせて100時間あるかわからない。世の中で人生を謳歌しているような人というのがいて、そういう人の中身がどうなっているのか理解できない。おそらく、脳の組成のようなものが根本的に違うのだと思う。おれはおれの身体も、そこに乗っかってる脳みそも大嫌いだ。人類の始祖からここ、このおれに至るすべての歴史に呪詛を浴びせたい。もっとも、そんな人間には子孫が残せないというあたり、自然はうまくいっている。おれはうまくいってないのに、自然のやつはうまくいっている。なにか不公平な気もするが、そうなのだから仕方ない。仕方ないのだ。