『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』を見るのこと

 

おれははたして『エウレカセブン』のTVアニメ版をすべて見たのだろうか? 記憶にない。『ポケットが虹でいっぱい』は見た。それは確実だ。おれは誠実な『エウレカ』ファンとは言い難い。

そんなおれが昨年から始まった「ハイエボリューション」シリーズを見始めた。どこか、EVAの新劇場版を思わせるような見せ方。なんとなく、覚えているストーリー。しかし、こころのどこかでいつかあの曲が流れてきてすばらしい納得を得られるのだろうと思っていた。あの曲が「エウレカ」であり、「エウレカ」といえばあの曲だろう、と。スーパーカーの「STORYWRITER」である。


SUPERCAR - STORYWRITER (LAST LIVE)

これが流れてくればなんでも大団円だという意識があった。不思議なもので、誠実な『エウレカ』ファンでもスーパーカーファンでもないおれはそういう思いがあった。

して、『ハイエボリューション』である。これにこの曲は流れてこなかった。その点においてがっかりである。

とはいえ、なんとなく謎の事象であった「サマー・オヴ・ラヴ」を描いてくれたあたりはいい。いいのである。とはいえ、アドロック・サーストンの見た目が35歳にしては老けすぎているのに声の古谷徹は若すぎる(実年齢はもっと上)という妙な齟齬があったりして、やや不満、といったところだろうか。

あとは、レントンのと義父母の話を中心に再構成されている。正直、どのあたりが再構成なのかわからないのも不誠実な視聴者ならではの感想なのだが、まあ新しい物語として見るならそれもいいだろう。エウレカの出番は極端に少ないが、そういう狙いなのだろう。


尾崎裕哉「Glory Days」アニメ版(Official Music Video)

新しい物語の音楽は尾崎豊の息子(といういい方は失礼なのかもしれないが、知らなかったので)によるものだ。というか、このMVを見れば本編は……というのは言い過ぎか。

さて、次を見よう……と、思ったら、『ハイエボリューション2』はまだ劇場公開前なのね。というか、おれの愛してやまないアネモネが主人公だし、映画館行こうかな、どうしようかな。しかし、エウレカ=名塚佳織アネモネ=小清水亜美だし、すばらしいストライクウィッチーズファンとしても、用意された作品であったと言わざるをえない、のか?


映画 『ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 特報30秒