関内へ、海の方へ

 せっかく晴れているのだから、横浜公園で昼飯を食おうということになった。横浜公園、すなわち横浜スタジアム周辺は、野球観戦の客でいっぱいだ。「レフト側外野自由席は売り切れました」などとアナウンスが聞こえる。公園は公園の方で、まだチューリップの花が咲いており、写真を撮る人、弁当を食べるひとなどでにぎわっている。まだ食糧を調達していなかったので、海の方へ進みながら途中で買おう。海の方で食べようとなった。が、なかなか店がない。
 古風、というより歴史的建造物そのものである県庁などの方に来て、やっとコンビニを発見。しかし、海の方へこのまま進むと、大桟橋に出てしまう。山下公園はちょっと遠い。しかたなく、横浜公園に戻る。ここらあたりの建物群は、古くから残されているものが多く、一種の名所だ。なかなかに趣があって、異人たちの良い置きみやげのように思う。
 横浜公園まで戻って、飯を食べた。スタジアムからは応援の太鼓とラッパが響いてくる。太鼓とラッパが鳴り続けるので、スタジアムの中がどうなっているのかよくわからない。ときおりの歓声も、何か作り物のように聞こえたのだ。