「ドラえもん」の感想

 昨夜は人の家にお邪魔していたので、声変わり以来はじめてドラえもんを目にした。いや、耳にしたというべきか。途中からだったけれど、まずしずかちゃんの声。これはあまり違和感なし。次にのび太。これもそれほど違和感はなかった。続いてスネオ。これはどうだろう、なんか普通のガキというか、ガキというよりオッサンというか、こんな感じかぁ、という感じ。
 で、肝心のドラえもん。予告か何かで耳にしたときは、これもアリかと思っていた。というか、大山のぶ代が染み渡った‘おばさんキャラ’からの脱却かとすら思っていた。ところが本編で見てみるとどうだろう、この変な感じは。どうにも小動物っぽすぎるという気がするのだ。ミニドラだったかチビドラだったか、ちっこいドラえもんの声みたいな声だ。あれなら違和感はない。しかし、‘世話焼きおばさん’は行き過ぎとしても、やはりのび太を諭す立場のシーンとしては、ちょっと愛玩動物的すぎるように思えた。上から降りてきたのはいいが、下がりすぎという感じ。
 最後にジャイアンジャイアンはあまり違和感がなかった。あと五十年は大丈夫だろう。しかし、のび太のママの声も変わっていたし、総取っ替えなんだな。そういえば、テレビブロス須藤元気出来杉君の声優に立候補していたけど、そこはまだ未定なんだろうか。まさかリストラされたなんてこともあるんだろうか。
 そうだ、変わったのは声だけでなく、絵柄もだった。絵柄の方は原作のテイストに近づけたというけれど、これがなかなかいい感じだと思った。しかし、なんかのび太の家までリフォームされているようで、そこは別にいじらなくてもいいんじゃなかろうか。
 ……なんだかいろいろ書いたけれど、「要は慣れの問題」というのは頭で圧倒的にわかっている話。ただ、その「慣れ」を感じている世代の量を考えると、恐れ入るしかない。それ以前とそれ以後の釣り合いが取れるのはいつのことだろう?