チャイ語は愛しうるか?

goldhead2005-05-13

 いよいよ中国語(北京語)仕事が始まった。とはいえ、別に原稿を書くわけでもなく、専門家が書いたものをDTPするだけだ。が、何となく気になってしまい、ダイソーで『やさしい日常中国語会話』や『中日辞典』などを買ってしまった。そして、それにつらつら目を通しながらこう思った、「チャイ語簡単そうじゃねえか?」と。
 いや、もちろん百円の本をパラパラめくっただけの感想だし、もちろん各言語それぞれにそれぞれの奥深さがあるのは知っている。しかしまあ、取っつきやすさのようなものだ。何せ語尾変化、格変化もなければ、過去形だの現在完了だのの動詞の変化もないのだ(とダイソーの本にはそうあった)。
 そう、あの活用というやつ。あれはとにかくやっかいだ。外国語習得における、取っつきにくさの最たるものだ。一時期フランス語に触れた(今でも鼻母音の発音には自信がある)が、それに男性名詞や女性名詞が加わったら、もうわやくちゃだ。敵前逃亡も仕方あるまい。しかし、中国語はそこらへんの苦労がない。そういや、我が国の知識人たちだって、漢文の白文にレ点返り点を打ってそのまま読んでしまったのだった。そこらへんの融通は利くものなんだろう。
 しかしまあ、発音の方は難しそうだ。ピンインのアルファベットをそのままそれらしく読むことはできても、厳密な発音とはかけ離れていよう。それに、四音。これも叩き込まなきゃならん。……いや、そんな問題じゃない。中文は中文であって、常にピンインが書かれているわけじゃないのだ。時に日本語と違った顔を持つ漢字たちの読みを覚えなければならない。これはもう絶望的に難しい話じゃないですか。
 というわけで、簡単そうなどという目論見は崩れた。なんだか少しばかり、学習意欲みたいなものが湧きかけたのにな。そういえば母がときおり「英語をしっかりやりたい」などと言っていたのを思い出す。用もないのに、などと思ったものだが、こういう変な意欲、学生時代には湧かなかった意欲が湧いてのものだったかもしれない。カルチャースクールとか流行るわけだよな。
 しかし、諦めたとはいえ、中国語をイラレで中国語を出すのは楽しい。ためしに「海戦車」、すなわちシーチャリオットを出してみたが、はたして合っているだろうか。まあ、雰囲気遊んでいるだけだからどうでもいいのだけれど。