週刊朝日を買った

 総選挙の出馬表が欲しかったので、週刊朝日を買った。週刊朝日を読むのなんて、本当に何年ぶりだろう。実家があるころには、だいたい毎週目を通していた。他に週刊文春週刊新潮もあったのだから、俺は中学のころから相当な週刊誌読みだったと言えるかもしれない。
 俺の中の三誌の序列では、やはり文春が一番だった。何せヘアヌードも掲載していたし、それが無くなったのちも「淑女の雑誌から」という週刊文春の魂は燦然と輝いていた。それに比べると、新潮はオヤジ臭すぎ(「黒い報告書」の暗く澱んだエロスはまだ理解できなかった)、朝日はマジメすぎた。そうだ、だいたい毎週とは言っても、最後の方は朝日はあまり読まなかった。そんな気もする。とにもかくにも、やはりエロの力は大きい。
 さて、週刊朝日。相変わらずといった印象。表紙のグラビアが最大のお色気か(まだ俺は中学生の頭か)。肝心の出馬表、印を打つのはテレビでお馴染みの福岡正行。競馬くらいハッキリと◎○▲と打ってほしいものだが、まあそうはいかない。彼の全体的な読みによると、小泉自民および公明の勝利であって、民主は頑張っても過半数に近づけるかどうかといったところらしい。もちろん、今のところの話だ。まあ、ともかく馬柱が無ければ競馬を見ていてもつまらないのと同様、こういった表無しに選挙を見てもつまらない。選挙の日はちょっと高いビールくらい用意してやるぜ。
 さて、他の記事。うーん、まあこんなところか。田原総一郎森喜朗の対談はちょっと面白かったな。例のチーズの件、台詞まで小泉と打ち合わせ済みだったとか。後はなんだっけ、そうだ、千葉ロッテマリーンズ薬物疑惑記事。週刊朝日が火付け役だったらしく、その続報なのだけれど、やはり選手の実名が出てこないので説得力に欠ける。大リーグ、あるいは日本のプロ野球にMDMAの類のものがちょっとは入ってきている可能性が全くないとはいえないのではないだろうか、というくらいの印象しか持ち得ない。もちろん、ただでさえ危機と言われるプロ野球の、それもシーズン中に実名持ち出して戦争を始めないのは良識かもしれないが、やるなら本当にやって膿を出すくらいの覚悟を見せろ、と。見せられないんなら、最初からやるなよ、と。あ、そうだ、この件についてバレンタインと因縁がある広岡達朗を引っ張り出してきていたのは、ちょっと笑った。広岡はこの件について知るところにないと前置きしながら、最近の高校生の体格が良すぎることに疑問を呈していた。体にしなやかさがなく、筋肉がつきすぎている、と。これについては、根本的な食生活の変化から、ウェイトトレーニングの導入までいろいろあると思う。ただ、駒大苫小牧明徳義塾のドロドロ加減を見ても、そういうことがあっても不思議ではないような気がしないでもないという疑心暗鬼に陥らなくもないのであった。