消化剤萌え族

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2005/09/09/06.html

 神奈川県藤沢市軽ワゴン車から消火剤がまかれ、市立高倉中の生徒66人が病院に搬送された事件で、神奈川県警は8日、傷害容疑で高倉中3年の女子生徒(15)と別の同市立中3年の男子生徒(15)を逮捕した。

 この件について、ワイドショーでみのもんたが「キレる今どきの若者」の文脈で語っていて、ちょっと違和感を覚えた。また、テレビ朝日のワイドショーの司会者も、「ナイフで人を刺したらどうなるか想像がつかない現代の子ども」というような発言をしていた。
 後者にはすぐ橋下弁護士の反論があった。「バラエティ番組で偽物の消火器がしょっちゅう使われているから、人体にそこまで有害だという認識が無かった可能性が高い」と。まあ、確かにそうかもしれない。で、その発言に次いだのが大谷昭宏橋下弁護士に同意しつつ、家庭にも学校にも居場所がない若者が、注目を浴びたくてやったとか云々。
 そう、そうだよ、その昔ながらのありきたりな説明の方がしっくりくる(注・私のここでの価値判断は「しっくりくる」かどうかで、実際の事件に対する正確な解釈かどうかではない)。これは現代の事件というより、『金八先生』や『積み木くずし』の世界だ。盜んだ中古車から自分の学校に消火器噴射なんて、実に昭和的じゃないか、なぁ。大谷氏もこういうのならお手の物だ。間違っても「フィギュア萌え族」とか言い出さない。
 ところでこの事件、ほんの僅かながら俺の身の回りと関係があった。先日一緒に徹夜仕事(id:goldhead:20050906#p5)した上司が、始発で家に帰って午前中寝ていると、外がサイレンやらなにやらで騷がしい。それがまさにこの事件だったという。ちなみに、彼のお子さんもこの学校の出身だが、特に荒れた学校ではなかったという。