髮を切った

 2004年7月25日(id:goldhead:20040725#p1)、11月7日(id:goldhead:20041107#p1)、2005年1月30日(id:goldhead:20050130#p2)、5月8日(id:goldhead:20050508#p1)、8月28日(id:goldhead:20050828#p1)と来て、12月11日に髪を切った。自分としてはずいぶん切っていないような気がしたが、こんなものか。前回かなり短くしたせいか、長持ちしたようだ。とはいえ、最後の方は姉歯建築士の見かけの髪型くらいは長くなって、かなり鬱陶しく思っていたところ。
 髮を切ったのはいつもの床屋。もしも値段が安かろうが、美容院というのには一歩たりとも入れない。美容院に足を踏み入れる度胸があったら、俺はもうちょっとマシな人生を送れているのではないかとすら思う。ああいうところに入れる男性というのは、何か持って生まれたものが違うのだろう。しかし、そういう人は少なくないのか、石川町〜元町あたりにはやたら美容室が多く、あれは男も取りこんでいるからああやって成り立っているのだろう。朝の通勤中、店の中や外をぴかぴかに掃除してるかっこいい従業員の人たちなどいて、その姿が爽やかな一日を予感させて、お前の店が潰れて路頭に迷えばいいのになと思う。俺の美容に対するコンプレックスはどこから来たのか。おそらく、非モテ(という言葉をたんにおしゃれさんの反対語くらいの気持ちで使ってみたが、キーワードを見るとなにやら小難しくて戸惑う。さらにさまざまな世の使われ方などみるに、なんともサブカルチックな言葉のようだ。どうにも俺のような者が気軽に使っていい言葉のようには思えない。俺のような階層の者はおおよそネット上で語られるカルチャーの文脈のどこにも属していないのだろう。あるいは下流とかそのあたりか、無知にしてよくわからない)と貧乏がいい感じにない交ぜになっているのだろう、か。
 まあ、それはどうでもよろしい、俺の散髮だ。やはりバックには洗濯機のがらんごろんする音に、ラジオの競馬中継。ちょうど、フサイチジャンクが話題になっている。「三億三千万だってよ」と俺の髪を切るオッサン。「今日勝っても七百万だな」と隣の理容師。俺は目を閉じて黙って聞きながら、密かに買ったマイネルの馬が勝たないかな、とか思ってる。俺は良血馬が出る新馬戦には、マイネルの馬を買うことにしているのだ。新馬戦出走の十分前に散髮は終わり、俺は急ぎ足で場外へ向かう。