クライマーズ・ハイ

 先週の金曜だか土曜だかに後編が放送されたNHKのドラマ。これ、出色の作品といっていいのではないだろうか。たとえば、同じ横山秀夫原作の映画『半落ち』(id:goldhead:20050324#p4)なんかとは、雲泥のデキ。なぜテレビドラマより金が使える映画であれなのか、などと思ってしまった。
 特に主演の佐藤浩市がよかった。俺が「佐藤浩市すげえ」と最初に思ったのは、やはり『新選組!』の芹沢鴨役になってしまう(山岡さんは別の意味で印象に残っているが)が、今回もこれ、地方新聞社の記者役をさ、なんというか、このドロドロしてキリキリしていく感じがもう、ね。
 もちろん、他の出演者もガチッとしててよかったね。岸辺一徳とか、販売の方の部長だとか、あと社長だとか、社長の車椅子を押す秘書だとか、遺族の未亡人だとか。ここらあたりのキャスティングいいや。あと、現場に行く二人の役者さんとか、俺は顔も名前も存じ上げないけれど。
 しかしなんだ、ディティールみたいなのが、そのあたりもちゃんとしているっていうか。微妙に昔の話だと、中古車で探すのかな、ああいうのは。そういう会社とかあるんだろうか。あと、新聞社ではスピーカーから「共同通信より速報〜」ってされんのな、あれはなんかいいね。それと、日航機墜落と中曽根首相の靖国参拝がああいうタイミングだったのか、とか。そういえば、あの事故のとき俺はまだ幼稚園で、大の仲良しがこの便の一本前だかに乗っていたのだったっけ。
 というわけで、たまには単発物テレビドラマ見るべし、と思った次第だった。もちろん、新春の『新選組!! 土方歳三 最期の一日』は絶対に見るけどな(「!」が一個増えてるのね)。