東京大賞典

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 前もって絞っていたあたりでは、南関からシーチャリオットアジュディミツオー、中央からシーキングザダイヤスターキングマンタイムパラドックスベラージオ。オッズを見てみるとかなりの割れ具合で、各人好きなところからいって、それなりに儲けられるぞというレース。着いたのが遅かった俺は、大賞典に来たのだという気持ちで一つ前のレースからパドックに陣取って、馬を見て決心しようというところ。で、出てきた、出てきた。
 やはりシーチャリオットは絵になる馬である。やはり外国人厩務員が反則である。しかも、服の袖ににしきのあきらみたいなぴらぴらが付いている。完敗だ。……いや、それはどうでもいい。俺がシーチャリに懸念していたのは、プラス体重だった。戦前コメントによれば、飼い葉桶をぴかぴかにするくらい食っているという。しかし、出てきたのはマイナス体重。これはじっくりやれている証拠。俺は早い段階でシーチャリオット本命を決めた。
 相手はどうする。アジュディミツオーにはがんばってほしいが、あまり元気でないように見えた(結果的に、落ち着いていたと判断するべきだったのだろう。見る目がなかった)。一方でよく見えたのはシーキングザダイヤで、体重もベストに近いか。他の中央勢も別段悪く感じない。特にタイムパラドックスはそういう感じの馬だ。唯一他地区から参戦のニューシーストリーは元気いっぱいで、パドックのめいっぱい外周、芝部分を歩いていた。実は芝馬かもしれない(結果六着健闘)。
 馬券の方はあっさり決めた。シーチャリオットからの馬単。相手本線にシーキングザダイヤ高市調教師が自信ありげで怖いベラージオやや厚め、そして他に上記チョイス馬に。
 して、レース。俺はシーチャリオットばかり見ていたので、アジュディミツオーナイキアディライトのハナを叩く瞬間を見逃した。となりのオッサンが「船橋かぁ〜」とひとりごちたので、想定外の隊列に気が付いた。ミツオーがハナを切ってしまうのか。俺のシーチャリは、スタート直後ややオイタするようなところがあったように見えたが、佐藤隆がうまく外に持ち出して好位置。しかし、悠々と走るミツオーを見てレース中はほとんど諦めて見ていた。シーチャリオットが、一瞬捲り上がってくるそぶりを見せても。
 結局、アディライトを蹴散らして抜け出したミツオーは余裕綽々の直線。少し追い出しを待ったようにも見えた。シーキンの追撃を見てか、内田博幸が追い出すと、最後まできっち応えて快勝。俺は去年に続いて完敗であった。
 ……が、次のレース開始直前になって気が付いた。俺はアジュディミツオーとシーキンの折り返しの馬単を押さえていたのだ。俺は、自分の、当たり馬券を、ここまでぽっかり忘れた事なんて、一度も記憶にない。駅の降り間違えといい、これといい、俺はいったいどうしてしまったのだろう。変なところに引っかかりを覚えつつ、2005年の東京大賞典であった。

 全体的に見ると、大賞典の前の二レースでマイナス、大賞典でやや取り返しちょいマイナス、最後の二つのうち、最終の方を引っかけて(ミチシオ本命だったが、タテ目のルパン―ガイアヘッドを引っかけた。人気通りだったが)、まあ、ちょいマイナスで終えた。プチトゥインクルだかなんだか知らないが、さすがに寒い。しかし、残って競馬する馬鹿も少なくなくて俺はうれしかった。もっと競馬行きたいもんだ、来年は。