ジャパンカップダートには申し訳ないことをした

 俺は競馬をはじめて十年くらいになるのか。俺がテレビをつけると馬群は四角、ユートピアが逃げているらしい。これはなんだ、参考レース映像か。大ケヤキが後ろに見える。十五分発走。俺は、例えるなら、チンポの先に使用済みコンドームをぶら下げたまま全裸でレースを見るような姿勢で、レースを見た。スターキングマンデザーモ。激しいアクションの横山典弘シーキングザダイヤ。そして勝負根性を見せるカネヒキリ武豊武豊はこの高密度なジョッキー空間にはしゃいでいるように思えた。オレハマッテルゼは太く見えた。こんなの俺のオレハマッテルゼじゃないぜ、ということで馬券は控えたら、前詰まりの先団からゴール前抜け出して勝った。アジュディミツオーは引っかかっていたように見えた。これも経験だ。京阪杯、カンパニーは展開にとらわれず勝つと思っていたが、二着に池添が最後方からインを突く極端な競馬で二着。同じ白い帽子のケイアイガードなら俺は救われたのに。本命はセン馬のエリモハリアーだった。