人類はいつまで水回りのトラブルに悩まなくてはならないのか?

おれの住んでいるアパート、台所はわりと大きい。シンクも大きい。しかし、排水口が細口というやつでやや心もとない。まあ、口が普通サイズでも、その先のパイプの太さは同じかもしれない。

 

ときどき、詰まり気味になる。そのときおれは、パイプユニッシュを使う。

 

goldhead.hatenablog.com

ただ、まだ若い人のためのパイプユニッシュになりたい。

同い年の人の、年上の人のパイプユニッシュになりたい。

人が困っていたらそれを助ける。

邪悪なものから人を遠ざける。

お金もそんなにかからない。

いつでもそこにある。

そんな、パイプユニッシュのような人間に。

 

おれはパイプユニッシュを尊敬している。

 

 

一昨日も、詰まり気味になった。おれはパイプユニッシュを使った。予防のために使っていて、ストックもないので全量とはいかなかった。半分くらい使った。なおらなかった。

 

おれはやばいと思った。思って、これを買った。

 

 

物理で詰まりを解消するしかない。これである。

 

とはいえ、これが届くのは中一日かかる。

おれは大腸内視鏡検査を控えているので、自炊はお休みで、そこは助かった。シンクに溜まっていた水は、一晩経つと引いていた。

昨日、おれはパイプユニッシュをあらたに買い、全量投入した。

なおらなかった。シンクに水がたまった。

 

あきらめて酒を飲み、スーパーの弁当を食べた(大腸内視鏡検査用の食事は木曜日から日曜日まで。火曜日、水曜日の分だけ食材を買うわけにいかないので、二日間は弁当を食べることにした)。そしておれはウトウトした。

 

すると突然、「ズボボボッ!」と音がした。驚いて目を覚ますと水が引いていた。その後、おそるおそる水を流してみると、たまることはなく流れた。時間差でパイプユニッシュが効いたのかなんなのか、とりあえず詰まりは解消したようだ。

 

 

そして今日、ワイヤー式パイプクリーナーが届いた。なので、まだ使っていない。これが有効なのかどうかはいずれお伝えしたいと思う。

 

それにしても、こんなことに人類はいつまで経っても悩んでいる。どうにかならないのか。

 

それに、だ。

 

水道の水漏れやトイレの詰まりの修理で高額料金を請求!? 身を守るポイントは? | NHK | WEB特集 | クローズアップ現代

トイレの詰まり、カギの紛失、害虫被害など、暮らしの困りごとで業者に解決を依頼したことはありませんか? 実は今、こうした“暮らしのレスキューサービス”を頼んだところ、「ネット広告に表示されていた料金とかけ離れた金額を請求された」とか「業者が必要のない作業まで行い高額の請求を受けた」などというトラブルが増えています。

昨年度国民生活センターに寄せられた相談件数は、10年前の4倍。

ようするに、みんなが冷蔵庫に貼っているマグネットの業者などを呼ぶと、えらいことになるということだ。

 

むろん、今はネットの時代だ。

トラブルにあったという男性を取材すると、トイレが詰まり、急いで直したいと焦る中で、スマホで業者を検索したといいます。一番上に表示された業者の「1480円~」という広告が目にとまり、他の業者の料金と比較するなどの検討をしないままこの業者を呼びました。修理したあと実際に請求された金額は、48万円でした。

 

地獄じゃないか。ほんとうに困っている人の弱みにつけ込んで大金をかすめ取る。人間のクズだ。そんなクズは、臓器という臓器が腐って、長く苦しみながら死んだほうがいいと断言できる。

 

とはいえ、そういう業者を避けるのもたいへんだ。自治体の登録業者を調べることはできるが、住所と電話番号くらいしか載っていない。できればウェブサイトを見たい。地道に長くやっているのかどうか、日々の業務の記録みたいなものは見られないのか、SNSやブログで中の人が信用に値すると判断できるのか……。なかなかに難しい。上の記事でも、業者選びを冷静にしたうえで、さらに作業の様子を記録し、費用についての確認を怠るなとしている。選ぶことに正解はない。ウェブだってSNSだっていくらでも捏造できる世界だ。信用できる業者なんてものはこの世に存在しない。すべての業者が弱っている人間から非道徳的に金を奪い取ろうとしている。そのくらいの意識を持ち、ケースによっては刃傷沙汰も辞さない「ナメられたら殺す」の覚悟が必要だ。そのくらいでなければ水道業者と渡り合うことはできない。

 

もっとも、おれ自身については、賃貸のアパート暮らしなので、管理している不動産屋経由で手配してもらえばいいだけだが……。

 

いずれにせよ、人間の悪意に対して備えなければならない。いざとなった殺す、その覚悟で水の詰まりの修理を頼まなければならない。

 

なぜ、水の詰まりていどで人が人を殺さなければならないのか。まったく不幸な話ではないか。人類はなんのためにここまでやってきたのだろうか。AIがなんとかしてくれるのか。今のところはだめだ。実際に作業するロボットの開発もまだまだだ。ぜんぜんだめだ。

 

人類は水のトラブルで、お互いに憎しみ合って、殺し合って、滅ぶだろう。人が滅べば不幸も生まれない。水のトラブルも起こらない。地球に平和が訪れる。悪い話でもないか。