優雅で感傷的なアメリカンサッカー

 俺、アメリカでサッカーやるやつ好き。ベースボールにバスケットボール、アイスホッケー、ライバル強大。そんな中でこつこつサッカーに打ち込むやつ、いい。たとえ国民の誰にも注目されなくとも、世界でけっこういいところまで来ている感じが、いい。
 アメリカのサッカー、という立ち位置も、いい。FIFA加入なんかについては長い歴史を持つけれど、いまいちサッカー地図に存在しない。政治・経済その他スポーツの超大国なのに、あまり大きな顔していないのが、いい。でも、独自の切り口とシステムで、欧州や南米に挑もうとしている。その、新しさというか、未知性というか、ポテンシャルを匂わす感じというか、そのあたりがたまらない。いや、俺は古きも新しきも戦術とかスタイルとかわかんないけどさ。
 でも、その魅力を感じていられるのも今の内か、という気もする。国力を考えたら、頂点に立ってもおかしくない。そうなったら、他スポーツ同様に、まったく可愛くなくなる。それはつまらない。で、今ですら、評価は高くなりつつあるみたい。今大会のダークホースと言う人もいる。でも、まあ、まだだ。開幕戦もチェコにあっさりひねられてしまった。だから、まだ好もしい。今後の結果次第では、わからないが。
 で、その米国サッカーに関する記事。
http://germany2006.nikkansports.com/news/f-sc-tp3-20060615-0075.html

 米ギャラップ社が14日に発表した世論調査結果によると、開催中のW杯を「全くテレビ観戦しない」との回答が69%に上り、米国民のサッカーへの無関心ぶりが裏付けられた。

 どうなんだろう、これ、無関心ぶりが裏付けられた、かな? 31%、2、3人に1人くらいは、テレビでちょっとは見てやろうって思ってるわけだ。あれだけ多種多様なごった煮社会で、これはたいした関心じゃないのかね。まあ、それだけにサッカー好き民族をルーツに持つ人たちもいるはずだとは思うけど。それに、中流階級系ママの間じゃ、こどもにサッカーやらせるのが流行ってて、サッカーマムなんて呼ばれてるなんて話もあったけどな。
 ああ、でも、これも俺の興味的にはよくない。望ましいのアメリカ国民の関心度0%。それでも、育成システムのみを頼りに作り出されていく強豪アスリートたち。取る戦術は科学的データとアメフト、バスケを元にした他に類を見ないもの。コンピュータが弾き出した勝利の可能性は99.9999999%だ、みたいな。それでも、「これが南米(ヨーロッパ)サッカーの歴史だよ」とかいう感じで、なんか小汚い裏技とかにやられる感じ。
 妄想が過ぎたな。まあ、今後もレイナ、ドノバン、マクブライドらの活躍に期待したい。あと、すごく若いプロ選手いたよな、アドゥーか。あれは今回でないのか。出ていればいっそう面白かったのに。まあ、いいや。