さて、帰るか

 今日は比較的暇だった。しかし、すぐに忙しくなることは目に見えている。梅雨が消滅して、夏になる、そういう話だ。昨日の夜、うっかり十年後の自分、二十年後の自分を考えて激しい動悸におそわれた。その後の憂鬱は薬でもなんともしがたい。しかし、客観的に見て俺の動悸は非常に正しい。不安ならざることに怯えているのではなく、不安であるべきことに怯えているからだ。まったくもって俺の脳も精神も正常である。梅雨が消滅して、夏になる、そういう話だ。今年のセミはやけに弱々しいと思わないか?