J1-24節 横浜Fマリノスvs名古屋グランパスエイト

http://www.jsgoal.jp/game/2006/20060100010220060923.html

・金曜日に書いた(id:goldhead:20060922#p5)とおり、土曜日に初サッカー観戦に出向いた。誘ったというか、誘われたというか、タダ券をもらうよう差し向けたというか、はっきりことわっておくが、朝日招待券で行った。

・新横浜駅到着は開場三十分前ほど。連れとともに日産スタジアム初めて。ユニフォーム姿の人についていこうとするが、あまり見あたらない。そして、やっと見つけたグランパスのユニを来た人の後をついていく。二人の小さな子を連れたお父さんで、子供がシャチの大きなぬいぐるみをもっていた。が、気づくとどうも人の流れのない裏道みたいなところ。結局無事たどり着けたが、抜け道か近道だったのだろうか。いや、マリノスのサポーターと顔を合わせないで済む道だったに違いない。途中で別の流れに乗ったが、あの親子はそのままアウェイ側の入り口へ行ったのだろう。もしも青い方に迷い込んだら、子供とて無事では済まないということか。考え過ぎか。

・開場十五分前に付いてしまった。ぞろぞろとホーム自由席の列の末尾に。券渡して入場。何も考えず人の流れに乗っていったら、ゴール裏の恐ろしいエリアで、あわてて逃げ出す。逃げ出したはいいが、まだお客さんの数が少なく、かえってどこに座っていいかわからない。というか、二階席まで含めての広いスペース、どこ座った男若者二人組は同志。なおかつサッカーへの関心の薄さを感じた。漏れ聞こえる会話や仕草などから。類は友を呼んだのか。前の二人は、試合後座席に朝日招待券のもぎられたのを残して帰った。左下にいた一陣は平均年齢かなり高め。姿も仕草も様になっている。ベテランのサポーターか。拍手のあとの手のポーズが違うのだよな。年季の入った感じ。ヤジも飛ばす。真後ろは母娘だろうか、娘がけっこう詳しいそう。「○○はドリブルがあるんだから、もっと勝負しなきゃ」などと言うのが聞こえ、勉強になる。

・試合開始前にはずいぶん席が埋まった。二階席は知らないが。しかし、対面の高い席はスカスカで、横浜スタジアムの指定席と似たような感じ。ビジター席は密度のあるところはギューギュー。シャチの親子を双眼鏡で探したが、さすがにわからなかった。そのあとに発表された観客数は二万一千人ちょい。正直、Jリーグのスタジアムは満員なのが当たり前くらいの意識だったので、このくらいなのかと思う。いや、さすがに七万入るスタジアムに、残念ながら優勝争いでもないあたりで、完全に入るのは無理だ。というか、広すぎるから二万を少なく感じたのだろう。

・スピーカーの音量には参った。俺は大きな音が苦手だ。音質はいいけれど。でも、座席の感じはよかった。尻が痛くならなかった。

・練習開始。選手よりも、ゴール裏方面の応援歌に気が行く。たまにサッカーと野球で応援を比較されたりもするが(多くは野球にネガティヴな評価で)、なんら変わらないじゃないかと思う。ちょっとラッパが無かったりするだけだ。開始前に、歌詞のコピーをもらった。応援歌ではなくチャントというのか(http://fmarinos-chant.seesaa.net/)。一番好きなのはダレダレ言ってるやつだった。ダレってなんだ? daleは「行け、行け」みたいな意味のようだ(http://members.at.infoseek.co.jp/mamba1004/questions/q51dale.html)。まあ、これは頭に残る。

・試合開始。の前にこの日のメンバーやらフォーメーションなどがあるのだろうが、わからんもん。久保が出られないのは知っていた。ちなみに、前日予習より前から名前を知っているのは、こちら方は中澤佑二田中隼磨奥大介、おぼろげに山瀬さん。あちら方は楢崎正剛藤田俊哉中村直志。予習でつらつらいろいろ読んで、なんとなく俺が好きそうだと予想したのはドゥトラ

・そのドゥトラからクロス、いきなりの得点。一分経ったか経たないか。出会い頭の一発というか、先頭打者ホームランというか、秒殺というか。大盛り上がりになって、いいスタート。

・前半は押していたように思えた。しかし、たまにマリノスのディフェンスがポッカリと空いたりする感じで、おいおいという感じでピンチになる。何度か決定的なシーンがあったと思うが、運良く助かった感じ。というか、それは押していなかったということだろうか。目でボールを追うのでいっぱいいっぱい、大局的な流れがわかりにくい。

・前半はあっという間に終わった。横の男若者二人が別の席に行って、スペースに余裕ができた。風が吹いてきて、喫煙所の煙がむっちゃ来て辛い。勝手なイメージで、サッカーのサポーターは煙草を吸わないタイプの人間と思っていたが、そうでもなかった。ゴール裏の怖い方の裏のあたりも、筋金入りっぽい人たちがふかしていて迫力があった。それはそうと、売店などに行った。トイレは案外空いていた。入り口と出口が分けてあるのはいい構造。帰ってナイスタイミングに後半開始。

・後半開始直後に生ビール投入。リユースカップでG30。あと、細いまっすぐの麺のフライのような何かを買ったら、ものすごく塩だった。
子どもたちが売り子さんのところまで買う姿を多く見たが、おつまみとしても辛すぎた。塩をこそぎつつ、最後まで食べたが。

ヨンセンにやられる。前半は目の前で見ていたヨンセンvs中澤。大きい選手は迫力があるわ。……とはいっても、やはりまあ見かけ遠いわけだけど。

・ゴール運のようなものがあるのだろうか。前半ことごとく相手が外してくれたこっちがわのゴール、後半はマリノスが決定機を外す。……という印象だったのだが、向こうが遠くてよく見えていなかった可能性もあるだろう。でも、「あれー!?」というのが何度も。

・そんなムードを吹き飛ばしたのが田中のゴール。楢崎が右前に出ていってお留守。今がチャンス、というなかを、ふわっと飛んできたボール、まあ見事な見事なロング・ループ。正直、そこまでは素人の目にも「ミスが多いのではないだろうか?」と思い、また、野次も多く飛んでいたのだが、汚名返上の一発。みんな固唾をのんで黙り込んだ瞬間だった。

・後半もあっという間に終わりそう。テレビで日本代表戦などは、早く逃げ切ってくれなどと思うが、こちらではもっと見ていたいと思うな。最後の方はマリのスペース

・試合中気になったのは、ブーイング。あの、ちょっとしたささいな相手のプレー、というか、入場してきただけなのにブーブーいうのは、ちょっと引く。キーパーが練習に入ってくるくらいええやん。あと、審判に対するブーイングのすさまじさ。こちらの方はわかるんだが、この苛烈さに、こないだニュースになっていた家本氏もおかしくなってしまったのかなどと思う。この試合、前半はこちら側におかしな判定があったように思えたが、後半は逆に恵まれた場面があったように見えた。こういう帳尻あわせは野球などと似ていると、勝手に思ったが、実際のところはわからない。

・それで、試合終了。しばらくだらだら居残ったりしている。このスタジアム、外の風景が素晴らしい。川と道路の取り合わせがいい。新横浜の街ははじめてだが、急に造った座りの悪さがあって、その妙なミスマッチの境界にあるような感じがした。

・帰りの電車は混んでいた。スタジアムで時刻紹介していたが、新幹線で名古屋方面に帰るサポーターもいるのだろう。そういう意味で、新横浜はいい立地なのか。磯子のプールがあるあたりに建設するという話もあったらしいが、反対運動が起きてつぶれたらしい。

・午前零時くらいのサッカー番組やニュースをはしごしたら、なんとオシムが来ていた。来ていたからなんだという話だけれど、どっか上の方(?)にいたのか。

・総括としては、サッカーは生で見るのが面白い。野球を生で見るより面白い。ただ、門外漢、いや、俺という人間には居心地があまりよくないところもある。ユニフォーム来てサポーター面すればガラッと変わって同化の気分が高揚しそうなのはおおいに想像できるが、サッカーを知らないのにそういうことをするのは、ちょっと気が引ける。でも、生で見る試合は十分、十二分におもしろかった。声も出せた。機会があったら隅っこに紛れ込みたいと思う。