川崎記念を前に見つけてしまった話

 日本競馬で一番ネーミンスセンスのいい馬主は誰だろう? 俺は伊達秀和オーナーだと思う。群を抜いていると思う。このオーナーは美しい馬名をつける、俺はそう思う。

 伊達オーナーといえばサンシャイン牧場、本業は……、こんなニュースを見つけた。

ダイワ精機(株)〜破産手続開始決定
平成19年12月26日東京地裁より破産手続開始決定を受けていたことが判明した。
当社はプラスチック製品、ガラス製品の金型を製造。
主に自動車ヘッドランプ金型を扱い、平成8年には競走馬の育成を行っていた関連企業を合併。
賞金収入の増加もありピーク時の平成11年7月期には24億9,000万円内外の売上高を計上していた。
しかし、競走馬育成への資金流出が大きい事から競走馬部門を売却、リストラを進めてきたものの本業の不振が続き資金繰りが逼迫していた。

http://www.tokyo-keizai.co.jp/tosan/54.html

 川崎記念に出走するアンパサンド、生産はサンシャイン牧場、馬主は伊達秀和。父フィガロ、馬主は伊達秀和、母アンビエント、生産はサンシャイン牧場、馬主は伊達秀和、母の母ボニータ、馬主は伊達秀和、母の母の母、桜花賞ブロケード、‘金襴緞子が泥にまみれて……’ブロケード、馬主は伊達秀和
______________________
 さあ、川崎記念は四頭の競馬だ。フィールドルージュフリオーソ、アンパサンド、シャドウゲイト。一番取り扱いが難しいのが初ダートのシャドウゲイト、適性がなければ吹っ飛ぶ。二番目に取り扱いが難しいのが前走2.4差負けのアンパサンド、復調度合いによっては吹っ飛ぶ(……って、二頭吹っ飛ぶ可能性があったら、四頭の競馬じゃあないじゃん)。一方で、フィールドルージュフリオーソは死角が少ない。川崎実績ではフリオーソだが、フィールドルージュは前走名古屋をこなした。この二頭で馬連人気一本かぶり気味なのも頷ける……が、直前までオッズ見て考えよう。場合によっては単勝一本でもいい。
______________________
 オッズ見てアンパサンド。オーナーのためにも、とかは言わん。アンパサンドの単勝一本! ……と、アンパサンド→フィールドルージュフリオーソフィールドルージュフリオーソ三連単二本! ……と、フィールドルージュフリオーソ、アンパサンド→フリオーソ、アンパサンドの三連単もう二本! ……で、フリオーソ頭で来たりするんだよな。たぶん。
______________________
 スタートはほぼ一線も、ややフィールドルージュに勢いがつかず、すこし横山の手が動く。道中は有力馬が先団形成してほぼ予想通り。向こう正面あたりから徐々に抜け出しを計るフリオーソに、ぴったり密着マークのアンパサンド戸崎圭太、少し離れてフィールドルージュ。三角四角でアンパサンドが遅れはじめ、今度は内にフリオーソ今野忠成、外にぴったりフィールドルージュ横山典弘。このコーナリングはしびれる。最後はフィールドルージュが突き放して勝利。三着はバテたアンパサンドをシャドウゲイトが差す。そして、道中最後方二番手から、きっちりと五着入線の狙いを果たしたマルカカイゼル金子正彦。まあ、こういったところだろう。シャドウゲイトのダート適性は……普通?