イモを主食にいいじゃない

 もし食料の輸入が止まったら…。そんな設定で日本の食糧自給率39%を実感してみようと、東北大の学生グループと同大生活協同組合が共催で、国内生産物だけで供給可能な1日1人2020キロカロリーの食事メニューを15、16の両日、仙台市の川内キャンパス食堂で提供する。ご飯とイモ中心のメニューは、昭和20年代後半のカロリー水準。学生らは「日本の食糧事情の危うさを体感してみたい」と話している。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/113217/

 やっぱりイモは食事の中心になりうるんだなあと、感慨ひとしおの俺。滿蒙開拓の博士も納得だらう。

 ……って、戦後日本はイモ、ジャガイモじゃなくてサツマイモに助けられたんだよな、実際。古いサザエさんの四コマで、こんな話があったのを思い出す。食卓に出されるサツマイモの天ぷら。「こんなもの食えるか!」と、波平それに激怒。泣くワカメ、フネが「ワカメが遠足の芋掘りで採ってきたんですよ」でオチ。どこが落ちてるのかわからんようだが、「サツマイモは食糧のない緊急時の代用食」のようなイメージを波平世代が強く強く抱いているとしたらわからないでもないだろうか(もちろん、元ネタについて今、記憶のみで再現してるので、おおいに違ってる可能性あり)。
 しかし、そこまでイモは悪いのか、という気がする。つーか、このイベントの中身を農水省のサイトで見たんだけど。

 PDFのメニューの写真とか見てもさ、はっきり言って俺の食生活、第二エンゲル係数(食費における主食費の割合)を意図的に上昇させようとしているくらいの食生活からすると、「あんまり変わらない」のレベル。これが危機感というなら、俺こそが今、ここにある危機であって、あるいは俺などまだまだ恵まれているのかもしらんとも思うと、なんだいこんなの、という気もする。
 だから、こんな風になっても大してかわんねぇよ、バーカ。……などと言っていいのだろうか。もしこういう事態になったら、金持ちがまずこういう飯を食うのだ。俺のような貧乏人に、おイモ様が行き届くはずもない。だいたい、今だって生意気にもスーパーで中国産と明記されたものを避けてはいるが、中国産自体なくなったら、ささやかな国産が値上がりすのは明白。やはりともかく、輸入品の安定供給だろうと自給率の上昇だろうと、貧乏人は飽食のおこぼれを食っている以上、ともかく食い物の確保だけはどうにかしてほしい思うのであった。
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