http://netallica.yahoo.co.jp/news/24197
肉のハナマサといえば、関内セルテの地下にもある。プロ仕様をうたう業務用チックな安売りスーパーだ。開店してから、一度か二度行ったことがある。日記にはこんな風にあった。
オリジナルブランドも面白かった。その名も「プロ仕様」。なんでもかんでも「プロ仕様」。そこらの飲食店の定食の片隅にありそうな付け合わせ的なそういうのも充実。安い。でもって、ほとんど中国。私はもう、平気で中国野菜買って食いますけど、それ気にする人は、そこらで外食しないほうがいいかもしれない。で、私はそういったのも一つ買ってみようと思うも、サイズに断念。いや、小さいのもありますけれどね。まあ。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20060609#p2
店内にコックの姿をした人が見られたため、「そこらあたりの外食やお弁当の食材やつけあわせが中国製だらけ」というのを、実に実感したのはこのときだったかもしれない。そうか、今回の餃子も含んだ中国産食品の影響……と、思いきや、もう一段階あったようだ。上記記事から。
さらに小野社長は、昨年春ごろから米国で強まった中国産食品へのバッシングを「現地で確認したがすごかった。日本もそのうちそうなる」と予想し、昨年夏までには中国産食品在庫をほとんどを処分した。このため、現在の毒ギョーザ騒動は「直接、関係ないですよ」と否定した。
と、いうことは、今ハナマサに行っても、俺が2006年9月に見たような光景は広がっていないのかもしれない。中国産を切り捨てることによって、自らの身を削ることになったハナマサ。こういう試みは実に応援したい。
……のだけれど、だからといって他国産ないし国産が安全かどうかというのは別の話。今回いろいろウェブをうろついていて、次のようなデータもあるようだ。
当然のことながら、違反の割合は、「違反件数÷検査件数」で比較すべきである。この割合は、アメリカ1.3%、タイ0.7%、中国0.6%、フランス0.5%、である。アメリカの違反率がもっとも高い。
http://d.hatena.ne.jp/yahara/20070728/1185625848
上記の資料には、件数の統計のほかに、重量の統計もある。そこで、違反の割合を重量比、つまり「違反重量÷検査重量」で比較してみた。この割合は、アメリカ3.1%、中国0.37%、タイ0.36%、フランス0.06%、である。
俺は統計の見方などわからないが、おそらく今の中国産に対するムードと現実の数字で言えば、数字<ムードであることは想像できる。だから、ハナマサやすかいらーくも自らの取り扱う中国産の安全性を消費者に伝えるべきで、安易な切り捨てはつつしむべきであった。
……とは言えないわな。上のハナマサ社長の言葉にあるように、恐れるべきは「バッシング」。おそらく、現実に今回のような健康被害が出る例はごくごく稀。積み重なって病になろうとも、たとえばアスベストのように原因が特定できるとは思えない。そんな中でやはり消費者が買うのはイメージによるしかない。食は気持ちや気分に大きく左右される(俺はそれが自然だと思う)。
その食の安全性のイメージ、潰すのは簡単だが築くのは困難だろう。悪魔の証明じゃあないけれど、「何事もない」というのを納得させるのは難しいはず。いくら涙を流してみても、人はイメージを棄てられない。少なくとも俺は、俺はイメージを食う。数字にリアリティを感じられない。中国産と米国産なら、後者を取る。
ここで中国産再評価となると、逆に日本産その他に中国産同様の被害が出て、同じレベルに沈ませることくらい。ただ、それを行うとするとまさに今回のような食品テロであって、許されない行為(いや、他の国の製品の不備や不安を喧伝するという方法もあるかもしらんが)。やはり中国産のイメージ切り捨ててチャイナフリーとアッピールするのが簡単だろう。長期的に正解かどうかはわからないが……。
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ところで、上の日記に俺は「私はもう、平気で中国野菜買って食いますけど」って書いてある。目(文字)に見える範囲で中国産忌避に転じたのはいつだろうか?
俺は貧乏人だから中国産の野菜だって買わなければいけない……という意気込みはあった。あったが、ふとスーパーで考えてみた。キャベツもジャガイモもタマネギも国産で事足りる。中国産の何が必要なんだ? と。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20070324#p2
2007年3月にはこんな風になっている。そうだった、元から「平気で」ではなく、貧乏人の自暴自棄やひがみ、そねみ、ねたみなどからくる負のバイアスはあった。そのゴミみたいな意気込み。それは確かだし、今現在もやはり外食(牛丼屋やコンビニ弁当)で避けられない部分については、そういう思いはあるわな。ただ、スーパーでニンニクやショウガを買わないという選択肢はあるが、とくにこの年度末は弁当も作れる余裕がなく、そこに選択肢はないのだった。
- 「中国産ギョウザ中毒問題から目が離せない」http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20080203#p5