寄稿いたしました。
こちらのブログでもいくらか経過を書いていたので、重複する部分はあるかと思う。また、医学的な事柄については素人の書いたものなので承知おき願いたい。
土曜日は叔父の葬儀があった。家族葬である。出席者は二人。おれの母と、おれの弟。おれは? おれはがん告知前最後の連休ということもあって、最後のおでかけをしていた。
エリックサウスでミールスを食べた。小さく「これがミールスの本流」と書いてあったのでそういうことなのだろう、菜食ミールス。人生最後の外食には悪くない。バスマティライスをおかわりした。
唐突のパンダ。
なんだこれは?
ラムのレバーはとてもおいしい。とても好きだ。人生最後の食事が味坊集団でもいいだろう。ラムの店なのでラムハイボールも飲んだ。
しかし、追い詰められた人間が、ただ飯を食いに出かけるだろうか。
新橋、烏森神社。駅から近い、とても小さな神社。しかし、お参りの列は長い。なにかお祭りでもやっているのだろうかと思った。
ほかの人たちもそうだったかもしれないが、おれの目的は癌封じ御守だった。かぼちゃの絵柄がかわいい。健康だとか、長寿だとかじゃない、「癌封じ」である。神頼みするのにこれ以上の話はないだろう。烏森神社にはたくさんの人たちが来ていたし、神様のパワーもアップしているはずだ。これによっておれはいろいろと救われたい。
……と、思ったのだが、神様が「あ、うちは癌専門なんで、神経内分泌腫瘍(NET)は取り扱っていないんだよね」とか言われたらそれまでだ。烏森神社が広い意味での「がん」、「希少がん」に対応していることを願うばかりではある。
しかし、希少がんだぜ、NET。少し古いデータかもしれないが、100,000人あたり2.69人。発病率0.00269%。これと、競馬のWIN5で1,000万円当てる確率どっちが高い? というか、「脂肪腫の可能性があるというけど、自分に3%の確率を引けるだろうか」(分母が違うので正確な比較ではありません)とか思っていたが、それどころではないものを引いてしまったのだ。ここまでくると、「どうして自分が?」という気持ちにすらならない。それが救いだとはいえるほどのことではないが、そこだけはもう、無駄に回転して止まらない思考のなかに入ってこない。
それにしても、市大病院の先生は写真と病理検査(病理検査はNETを否定していたのだが)からすぐにNETだと目をつけ、実際に内視鏡でほとんど確信していたのだからたいしたものだ。
むろん、生検とったので、あらためて病理検査して、「NETにすごく似ている単なるがんでした」という可能性がないわけでもない。それはそれでどうなるのだろうか。もう、おれはこれ以上考えたくない。
あと、またカレーと缶詰お恵みいただきました。ありがとうございます!