『猫の恩返し』

猫の恩返し/ギブリーズepisode2 [ 池脇千鶴 ]
 なんどめだ『猫の恩返し』。俺はたぶんはじめて。俺は猫好きの猫キチガイだけれども、作品としての猫にはあまり食指を動かさない。そこらの生猫の方がいいと思う。だけれどもしかし、描かれた猫がきらいというわけでもないし。
 これはジブリ映画だけれど、宮崎駿でも高畑勲でもない。それは知っていた。そして、「この監督亡くなったんだよな」と妙にしんみりした心持ちで観ていた。終了後、ケータイでウィキペディア見た(最近の習慣)。大間違いだった。それは、『耳をすませば』の近藤喜文監督のことだった。森田宏幸監督は存命です。だって、同じバロン出てくるから。あと、『耳をすませば』は『海がきこえる』とごっちゃになってる。イイデケンシンとイイデシンゲンくらいに。あと、主人公とバロンの声に違和感があった。調べてみたら、池脇千鶴袴田吉彦。池脇さんはサラ・ザビアロフで違和感があった人だ。ジョゼの方でとても好きなのだけれど。声優への向き不向きというのは、声質なのか、発声なのか、なんなのか。
 お話しの方はカラッとしていて、サクッと観られた。なんかもっと、主人公の猫化とその逡巡みたいなものでドロドロやれたようにも思うが、いや、サラッとしていた方がいい。さわやかでいいテイスト。ジュヴナイルステークス。つじあやのの曲とか、あざといくらい。でも、それがいい。心地よい佳作というところだと思う。たとえば、変に気張ってすっかりおかしくなっている『ゲド戦記』よりいいと思う。来週やるのか、ゲド。また、観てしまうのだろうか。