クロスバイク購入への道〜その2〜

セキチュー

 さて、自転車専門店Y's Roadをあとにした我々、次にセキチューみなとみらい店に立ち寄った。大きなホームセンターである。ここに私の求めるようなクロスバイクがあるだろうか? その可能性は低いと言わざるをえない。だが、自転車売り場があり、思考が自転車方面に固定されている今、道すがらのここに寄ってちょっと冷やかしてみたりするのも悪くない、と思ったのだ。
 というか、たぶん折りたたみ自転車を買う前にも来てると思った。そうだ、来ていた。ここではじめて折りたたみ自転車(小径車)を軽くまたいでみて、購入を決めたのである。DAHONを見たのもここが最初だった。
 やはり取り扱われている自転車はママチャリ(軽快車)が中心。一万円を切るものもある。が、逆にこれまた人気の電動アシスト付きのものも多くあり、これらは十万を超えるものも多い。クロスバイク方面というと、一つだけ本当のクロスバイク(などと上から目線になれるほど自転車に詳しくはないが)があったが、あとは自動車メーカーの名前のついた重そうなの(これもネットや本からの受け売りだ。ただ、HAMMERの自転車はそんなこと関係無しに「重そう」とは思っていた)。そして、多くの安価な折りたたみ自転車の中にDAHONのがぶら下がっている、そんなあんばい。
 しかしなんだろう、たとえば装備品や潤滑油など、これらはこういうところで買った方が安くつくのではないか。そのようなことを記憶に留めた。いくら大枚をはたいて(自分にとっては高額なのだ!)自転車を買うからといって、ほいほい回りの品に金をかけていてはきりがない。100円ショップなどの自転車コーナーにだって使えるものはある。
 とりあえず回り関係については本体がなくては話にならないので、セキチューを後にした(とか言いつつ、先週ダイソーに行ったさい、神奈川県地図と自転車用カバーを買ったのは内緒である)。

スポーツオーソリティ

 スポーツオーソリティーみなとみらい店。ここには主に靴を買うために何度か足を運んでいる。スポーツをするような生活をしているわけではないが、いろいろのグッズを見るのは楽しい。さて、そんなスポーツ用品総合店の一角にある自転車コーナー、どれほどのものだろうか。
 と、あった、横の奥の方に。こぢんまりとしているが……あるわ、Giant Escape R3が。たくさんならんでいる。しかも、値段がさっきの専門店より五千円くらい安い!(……と驚きのあまり確かめていないのだけれども、ひょっとしたら08かもしれない) これはもう、儲けた、買ってもいないのに儲けた、というぐらいだ。しかも、壁にはさっきも見た革仕様のR3 Limitedがひとつぶら下がっている。現品限り。こちらも値引きされている。うーん、トリガーシフター。そしてさらに、よく見ると、R3に混じって一台だけトリガー仕様のR2がある。もう、ここで買う。この三つのうちどれかを買う。そう決めた。店員さんの姿も見える。年輩の店員さんがお客さんに熱心に自転車の説明(納品かな?)をしているが、カウンターにも姿がある。よし、声を掛けてみよう。「あのー、あそこに掛かってる限定品とですね、R3とR2の違いを教えてほしいんですが……」。

即断

 すると店員さん出てきて、近くで商品説明。まず限定版。一通りの説明のあと、「ただ、現品限りですので、サイズがこれしかありません」。と、私はすぐに意味を理解した。私の身長では、大きすぎるサイズなのである。店員さんに話す前も、「サイズが合ってたらこれにしちゃえば」(≒迷ってないでとっとときめたら)と同行者に言われていたところなのである。それであっさり限定版は却下となった。高いし。
 続いてR2。こちらはフロントフォークがカーボン製、そしてトリガーシフター。トリガーについては知っていたが、フロントのところがカーボンだとは知らなかった。もっとも、フロントがカーボンだとどうなのかはわからない、と。そして曰く、こちらは昨年のモデルですのでお得です、と。最後にR3の説明。そこで「グリップシフターの自転車に乗ったことないのですが、どうなんですかね?」と聞いてみる。すると、「トリガーの方が操作しやすいです」と即答。よし、もうそれなら即断だ。一台しかないので色を迷う必要もない。モデルが去年のものといっても、はっきり言って自転車が一年でどう変わるか、変わったとしても私に違いがわかるものでもない。「R2ください」。
 そして装備品について、ライトとロックを持っているむねを伝え、当然のように「あと、スタンドつけたいんですけど」と。すると意外なことに、「こういう自転車には本来つけないんですよね」と、なぜか乗り気でない。えー、そうなのー? 本格ロードじゃなくて、これはクロスバイクじゃあねえの? などとびっくり。「いや、でも、街中とか、ちょっと駐めるときに、あった方がいいですよね?」と反論(?)して、つけてもらうことに。ひょっとしたら、装着がすごい面倒という話かもしれないが。さらに空気圧計つきの空気入れを一つ加えて、名前など書く。「もう会計なさいますか?」と言われたので、「ちょっと店内見てみます」と。

当日入会

 と、気になっていたことが一つある。店内のいたるところに「店内全品10%オフ カード会員15%オフ(当日入会オーケー)」なるポスターが貼られていたのだ。はたして自転車にも値引きが適用されるのかどうか? よくわからん。わからんが、ひょっとして適用されたら小さくないはず。思い切って、クレジットカードを申し込んでみたのだ、店の隅の申込みカウンターで。このようなキャンペーンはよく見かけるが、生まれてはじめての経験である。手慣れたおばさん店員の指導で欄を埋めていき、銀行のキャッシュカードを出してなにか機械を通して完了。ぺらぺらの紙の仮会員証が発行された。これをレジに見せればいいという。

支払い

 さらに50%オフのダウンジャケットを一つ持って(少し大きな買い物をするついでに気が大きくなってる悪い例。アディダス、半額で六千円)、自転車コーナーに引き返す。納品について今日の六時なら引き渡しできます。今、三台整備待ちがあるので、とのこと。ということは、タイミングによっては即納ということだろうか。六時まで待ってもいいが、ライトを持ってきていないので、明日でいいです、ということに。そして、自転車コーナーの店員さんが書類を持って、一緒にレジに。そのさい、「カードはお持ちですか」と問われたので、「さっき作りました」というと、「15%はお得ですからね」と言う。ああ、やっぱり自転車にも適用されるんだ。だいたい、今日こんなバーゲンやってるって知らなかったのだぜ、ラッキー。
 さて会計。仮発行の紙を出す。「ところでこれってクレジットカードの仮発行だよな。クレジット払いできるんだろうか?」などと思っていたが、さすがにそれはなく現金払い。実のところ、自転車専門店の方では現金払いだと割引(パーツ数千円引き)があると察知していたので、財布に現金を詰め込んできていた。もしも現金がなかったら大変なところだった(いや、別のクレジットカードで払えばいいだけだけど。でも、それだと5%損かしらん)。結果、値引きの額は実に一万二千円近い。一万二千円といえばあなた、かなりでかいじゃないか。というか、余計なダウンジャケット込みで、だいたい自転車本体に払うのだろうかと思っていた額に近い。もう、私は一万二千円あぶく銭貰ったような気になってしまった。この金で、いろいろ装備品買うか、くらいのものである。
 ところで、「審査したんだけどさ、今このご時世じゃん。サブプライムローンって知ってる? 知ってるよね? あのさ、お前ちょっと無理だわ」とか言われてはねられたらどうなるんだろう、値引き分。

まとめ

 というわけで、この日の自分の買い物は、かなり上出来ではなかったかと思う。もちろん、自転車専門店で買った方が、のちのちのメンテナンスやなにかでいいという話があるかもしれない。しかし、やはりこの、目の前の値引率というのは大きい。それに、スポーツオーソリティーの店員さん、実に感じがよかった。よい買い物をしたな、という気になった。ともかく、こうして私はジャイアンエスケープR2を手にすることになったのだった。


関連______________________

  • http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20070420#p1……DahonのMetroは通販で買った。今回はさすがにサイズの話などもあって、店に行くことにした。通販は、自分で整備できる人には、いろいろ種類を選べるし、安いというメリットがあるようだ。

つづく→その3→http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20090114#p2