はてなブックマークというのを使い始めてからしばらく経つが、どうも日記を書く分量が減ってきているように思えてならない。今までならこちらに書いていたものも、一言コメント添えてネット上のどこかに放り込み、自分の脳内に放り込み、まあそれでいいじゃねえかと。
となると、俺はこの日記にそういう役割を担わせていた、ということか。俺にとって日記ってなんだったんだ？
日記ってなんだったんだ？
だから俺は日記をつける。つけようと思う。今回の件についても、異変を感じ始めたそのときに、そのことを記しておくべきだった。それは失策だ。もちろん、その「感じ」が信頼できるものかどうかはわからない。ただし、その「感じ」がいつからあったかということについて、残された脳の外部の日記について裏切りは少ないに考えられる。連綿と続く自分が自分であると考えている意識は、連綿と続いているがゆえに、自動的に上書き保存されていくように、その過去について信頼できないところがある。データそのもの、判断力そのものが書き換えられていることに気づかないことがあるかもしれない。そういった意味で、日記は一つの補助になる。本当は、一日一日の脳を外付けハードディスクにバックアップできて、見たもの、聴いたものを、第三者が確認できる形でアウトプットできるようなのが理想だろう。ただし、それは今のところ無理な相談だし、デメリットもありそうだ。だから俺は日記に託すしかないし、あるいは、そのときどきに、まるでニセのアリバイづくりや印象づけを行う犯罪者のように、第三者に語りかけておくしかないのだ。それがたとえ、より大きな偽りであるという可能性を孕んでいたとしても。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20071109
俺は日記がほぼオートマチックになるまで書き続けたい、すなわち何か個人的なできごとが起ころうと、世をにぎわす話題があろうと、「前に書いたな」で覚え書きできるようになればいいと思っているのだ。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20080226
3年前の10月1日だ。なんということだろう、ほとんど同じことを打っている。これはすばらしい。私は私を自動化するために日記を書いているんだ。わかるだろうか？ だからこれは、とてもよい兆候なのだ。まったく。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20081001#p3
自分の自動化。
http://d.hatena.ne.jp/goldhead/20081002#p3
はてブは日記じゃない
……こんなところだ。だが、どうも、これは俺がはてブに放り込む何かとは違う。まったく違う。ぜんぜん違うよ。大丈夫だよ。だいたいはてブから引き出すのは「こんな話題があった」、「こんなネタがあった」、「こんな話知ってます？」、「それならこのWEBサービスっすよ！」という、どちらかというと便利帳的、下っ端的ものだ。外部の記憶であることには変わりないが、自分の中の書き写しというより、外のことを書きとめておくようなこと。付箋を貼っておくようなこと。ああ、まさに、だからこそブックマークか。なるほど。残された日記には何が残されるのか
というわけで、日記はもっと日記らしくなっていくのだろう。100文字で留まらないもの、よほど好きなもの以外は、ブックマークしてサーバと、俺の脳に放り込まれていくのだろう。100文字以上のこと？ たとえば、いろいろの議論的なものに絡んでいく能もないし、不思議なことに、はてブで100文字打って101文字打って、それ以上オーバーして、さてどこを削ろうかと考えていると、もう打った気になって、「こんなたくさんのこと100文字では無理だ」とか思って、日記に書くかと思えば、それもおっくうになって、しかしなんかもう自分の中で議論を終えたような気になって、結果的に無言のしおりすらはさまぬこともあって、それはそれである種の自動化のようにも思えるのである。自分はてな全部
そうだ、あとは、はてなハイクをもっと使うようになったら、さらにここは減っていくだろう。そんな感じだ。だからたとえば、ニュースの引用あり、長文隨筆あり、写真あり、絵あり、よくわからぬつぶやきあり、馬柱あり、おすすめグッズ広告あり（ペダルレンチなど）という、そういう総体になっていくのかもしれない。新聞のような、雑誌のような、たとえばこの日記の片隅にはてブやはてなハイクの一部を配置できるが、そのあたりがもっとレイアウトされて、出力されたら……。
まあ、別にそのアウトプットはいらないか。とりあえずは、サーバの裏で受け渡しされるようなデータのように、自分の脳との出し入れができればそれでよい。そのためには、たとえばずいぶんいい加減にやってきた日記のカテゴリなどを、セルクマ（‘はてブ’とか‘セルクマ’とか打つと、なんか嫌な汗が出るというのが、自分とはてなとの距離感です）などを使って整理していくとか、そんな話もありうるだろう。それでもって俺は何をしたいのかといえば、情報を出し入れしたいだけであって、目的などない、のだ。ちょっと愕然とする。おしまい。
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