ゴールデンウィーク、東京へ。

皇居東御苑

 皇居東御苑。それほど人は多くない。外国人観光客が多い。下手すれば半数。彼らにはゴールデンウィークは関係ないはず。都庁とならんで、穴場かもしれない。付近はジョギング、そしてサイクリングする人の姿多し。いずれは自転車で来たい。
 東京にも噴水があったんだ。
 お堀に裸の外国人はいない。
 おすもうさんが積んだ巨岩。
 土台だけの天守閣は見晴台。
 樹の瘤に妙な気持ちになる。
 新緑に輝けマゼンタカラー。
 武蔵野の森はこんななのか。
 好ましい悪趣味と断言する。
 けっこう野放しな所に好感。

かちどき橋付近

 このあたりは運河、埋め立て地であって俺の趣味に合う。が、人が住んでいるというところで、浮島とは違う。こんなところに住みたいか? 金がくさるほどあれば住みたいさ。2シーターのBMWと自転車を2、3台載せられるミニバン。原付と、ビッグスクーターと、SR400みたいなの。そして、ロードバイククロスバイク、ミニベロ、ママチャリ、電動アシスト自転車。このあたりが揃えば言うことはない。さあ、今すぐよこせ、よこすんだ。
 お前誰だか知らんがお疲れ。
 逆光撮らないと損した気分。
 東京は橋に屋根と動く歩道
 田舎者にはビルは珍しいと。
 どっちかのカメラで勝鬨橋
 どっちかのカメラで勝鬨橋
 まるで要塞みたいな勝鬨橋
 鎖切って跳ね上がれ勝鬨橋

二台のカメラ

 この日は業務用の理由もあって、いつものCaplio GXにくわえて、ひさびさにLUMIX DMC-FZ30という、数年前のデジ一もどきを持って行った。後者を持つのは本当にひさしぶりだ。なんというか、サイズが違う。ピントを合わせるのが早い。このあたり、カメラ売り場で見本品のデジ一を覗き込んで、ピピッってやる感動に近い(そりゃまあデジ一の圧倒的なあれに比べればもどかしいが)。こっちを持ったあとに、Caplioを持つと、なんかおもちゃみてえだ。
 お堀にいたペンギンだけど。
 やっぱり望遠効くし(こういうのを使えば、知らない人の太ももとか撮影できるのかもしれない)。でも、なんか手ぶれ多かったし、ようわからんが、たぶん設定とかよくわかんないことになってるんだろうが、いや、どうもつまらないというか、思い通りにならないというか。勉強がたらんのはたしかだけれども。
 で、なーんか、Caplioの方がおもしろいな。なんというのか、たぶん、色の具合とかぶっきらぼうなんだけれども、なーんか、俺は、ちゃちなコントラストが好きで、どうも、こっちが楽しい。トイカメラといっては失礼かもしれないが、トイな楽しさというか、そんなところか。
 あとは、あれだ、22mm相当とかいう広角レンズ。実際に、二台のカメラで同じところ覗いて見て、その違いがはっきりとわかった。いつものくせで、LUMIX構えても、ぜんぜん入ってねえ、みたいな。いや、俺はカメラのことよく知らないから、ずっとレンズってもんは望遠、遠くが撮れてなんぼだと思っていたのだけれど、どうもこの広角というのは、おもしろい。なんか、写真が変な感じになっていい。ようわからんが、そう思う。
 けど、なんだ、なんかちょっとCaplioの調子が悪い。なんかがたがたしている。何回か、落としたのが悪かったのか。もとより、人が買った中古品を、さらにゆずり受けたものだけれども、まあ、なんとか、使える限り使いたい。あと、このワイドコンバーションレンズ、わざわざキャップまで買い足したものであって、もしも万が一次のコンデジとなったら、使えるやつを買いたい。となると、また中古か……。まあ、まだいいや。先の話だ。


いつかまた東京へ

 しかしなんだ、人ごみをうまく避けられるなら、東京へはまた行きたい。自転車で行きたいというのもあるし、そうだ、都バスにちょっと乗ったんだけれども、ほら、東京って密度濃いから、一日中バスから車窓の外ながめててもいいかもしれないと思った。あと、一度、神田神保町というところで、古本屋をめぐってみたいとも思っている。
 ……と、書きながら、自分のえらい出不精さにうんざりするところもある。なんというか、横浜、それも中区くらい南に住んでいて、なんだこの東京へのすごい距離感は。でも、距離感あるんだからしょうがない。このあたり、鎌倉在住時分の感覚が残ってるのかもしれないが……、いや、鎌倉だってそんなに東京まで遠くねえやな。まったく。こう、もうちょっとアグレッシヴに行こう。なんか、ちょっと、とぼとぼと、年相応の行動力というか、ひとりで遠くにお使いに行ける、みてえな、ね。なんか、自転車とカメラありゃあ、ありじゃねえのって気はする。うん、「自転車で変えるひきこもり体質」みてえな、そういう方向で行こうか。行くってどこへ? 浄土ヶ浜あたりだ、たぶん。