いよいよ今度の日曜日。俺、もう、行くって決めてるもんね。まあ、「行くって決める」ほどの距離がないというか、適当にアパート出てほっつき歩いたら、そこらへん走ってる、くらいの話なんだけれども。ともかく、横浜国際女子駅伝ファイナルや、トライアスロン見たりして、この手のスポーツ大会の良さを知ったからさ。
でも、しかし、それ以上になんというか、必見ってのはさ、ヌデレバ、キャサリン・ヌデレバが出走するからだもんね。俺は、はっきりいって陸上競技とかの詳しいことは知らないけど、ヌデレバさんが、なんか特異なランナーじゃないかって思って、それで、そのあたりがいいなって。なんかこう、マラソンって、先行抜け出しとか、逃げ切りとか、そんな脚質の人が勝つわけじゃん。でも、ヌデレバさんって、末脚勝負みたいなところあるじゃん。中団から差してくる。脚質でいえば、「差し・追い込み」、それがいい。それで、なんかこう、サングラス越しの勝負師というか、まさに虎視眈々とさ、道中控えてる、あのあたりが、すげえかっこいいじゃん。ピタッと照準をさだめて、狙い通りに差してくる、そんなあたりがいいじゃん。
で、その本物が目の前で走るってのは、すげえいい。横浜引っ越してきてよかったと思う。そういうあたりがあるんで、財政とかの難しいことはわかんないけれども、「東京オリンピック、やるならやってくれないかな」くらいには思ってたところもある。まあ、それはともかく、オリンピックじゃなくとも、G1級レースなのかどうか、いや、北京で金のトメスク……でなくディタも走るいうのならば、最低でもG2の格はあるはず。いやいや、格なんてどうでもいいじゃん、ヌデレバが見られるなら。
……というわけで、ヌデレバさんについて下調べしてみた。じつは、あんまりわざわざネットで調べたりとかはしたことがなかった。
wikipedia:キャサリン・ヌデレバ
マラソンは出産後のダイエットのために始めた。ママさんランナーとして、世界の一流選手として活躍している。
なんだそれ。ママさんランナーってのは、競技者→出産→競技者みたいなのじゃねえの？ なんだこのでたらめさ。……って、ずいぶんこれ、語弊のある表現じゃねえの？
日本語版、マラソン入りする前のキャリアまったく無視しとるがな。でも、おもしろいからいいや。いいのか？
今大会の周回コースは比較的平たんだが、標高約１２メートル地点が３カ所あり、日本陸連関係者も「ヌデレバは高低差の走りが超一流」と注目している。
http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2009111200669
で、今大会のコース適性について。ヌデレバはアップダウンに強いとのこと。競馬で言えば淀を得意とするタイプに違いない。天皇賞（春）だとすれば、二週目の三角からロングスパートしたりするに違いない。いいね、高速ステイヤーやね。しびれるね。
ヌデレバ選手といえば、確か「ランナーズ」だったと思うのだけど、インタビューの記事で、小さい頃（ケニアにもちろんいたわけですが）学校に１０キロ位の道のりを歩いてもしくは走って通っていて、昼食をとるためにまた家に歩いて（走って）帰って、また学校へという生活だったと答えていた。
ボストンマラソン ２００５ ヌデレバ優勝 - スチャラカランナーの日々
何故昼食にわざわざ遠い道のりを帰っていたのかと聞かれて、だって冷えたご飯はおいしくないでしょ、というような受け答えをしていた記憶がある。
それでもって、若き日のこんなエピソード。ケニアの教育事情とかそういうのもあるのかもしれないが、しかしこれはこのまま「うおー」って思っておきたい。
そんな中で僕が一番ビックリしたのは、マラソンで野口みずき選手をあと一歩のところまで追いつめたケニアのヌデレバ選手の試合後のインタビューでした。なんとヌデレバ選手はマラソンコースを一度も試走しなかったと言うのです。その理由が「コースへの挑戦心が無くなるから。」というものでした。
dear0409
これもまた、たぶんびっくりエピソード。「コースへの挑戦心が無くなるから」。競馬でも、コースがわりで集中力が出るケースというのがあるが、戦略性が必要であろう現代マラソンでこれは凄い、のかもしれない。
レースでは、ほかの選手の動きには我関せず、のスタイル。先頭集団から遅れても焦らず、マイペースを貫く。それでも最後には追い上げ、必ずといっていいほど優勝争いに絡む。「（横浜では）誰が走るのか知らない。自分のレースをするだけ」
http://www.asahi.com/sports/spo/TKY200911120192.html
……って、え？ 俺、てっきり、ヌデレバ先生は、全部計算した上で差してきてると思ってた。これじゃ、なんかもう末一手の不器用な馬みたいじゃん！ ファストタテヤマ？ いや、もっと安定して強いぞ！ ええい、わからんが、かっこいいじゃないか。
横浜でマラソン１０勝目に挑む。「大きな節目になる。神が与えてくれた力のおかげ」。横浜で女神がほほえむと信じている。
まあともかく、俺も応援するぞっと。
