クロスバイクで冬の江戸川サイクリングロードを行く189.3kmの旅

 「そうだ、渡良瀬川に行こう!」と思って旅立った俺。今度は江戸川サイクリングロードを先に北上して、一気に行ってしまおう!
 が、しかし、往路の江戸川サイクリングロードでずいぶん疲れ、スピードも出ず、尻も痛くなり、渡瀬行き中止を決断。その段階で100km消化していたので、このまま帰れば200kmコースかと思いきや、同じ道を帰らなかったものだから189kmどまり。よく考えたら、だいたい前回と同じコースを逆回りしているのだから、200km行くはずがないのだ。あと、これからすると江戸川サイクリングロードを通るのは近道ではない、ということ。だいたい、京葉道路から千葉の方に行くのにけっこう時間をつかったじゃん。まったく。もうちょっと考えて走ろう。

夜明け

 夜明けはうつくしい。本当は、みなとみらい大橋からベイブリッジの眺めが最高だったが、なにか大きくて立派なカメラで撮っている人がいたので、それはその人のブログで見てください。どこにあるかは知らない。


東京は川と橋の都市

 まずはいつもの通り第一京浜を通り、いつもと同じなか卯で2回目の朝食を食って日本橋へ。その先、京葉道路で千葉方面、江戸川沿いまで。このあたりを通ると、いくつもの川を渡り、どうも東京というのはベイサイドというか、河口なのだな、と思う。横浜はそんな河口があんまりないように思うし、出身地の鎌倉にしても、こんなにでかいものではなかった。




未来世紀トーキョー

 目的地の江戸川沿いに来て、その風景におどろいた。なんか湿地帯のようになっている。昨夜までの雨のせいだろう。水たまりにビルなど映り込んでおり、近未来、いや、未来都市の遠景といった風情。こんな感じになればいいね。どこでどうやって人々が生活してるのかは知らないが。


関宿へ

 江戸川まできたら、あとは黙々とのぼるだけ。のぼるにつれ人も自転車もまばらになる。ただし、やけに疲れる。なにかと思えば、ノンストップで二時間くらい漕いでいた。これには参った。尻も痛い。こういうのには慣れていない。なんというか、やはり赤信号があった方が、ちょうどいいのかもしれない、俺には。
 自転車乗りたちは、やはりロードの人らが多い。クロスバイク、スポーティな小径車も。さらに、ランドナーというのか、大きなバッグを後輪両脇に装着した自転車乗りもいた。二人いて、一人は老人、一人は外国人だった。しかし、あの車幅では、バイクよけのゲートを通り抜けるのが大変だったんじゃないだろうか。あのゲート、スパッと抜けていく人もいるが、俺は怖いので無理。


 前に感動したグライダー場。この日は飛ぶ姿を見ることはできなかった。ポケーッとこれを見て過ごしてもいいと思う。反対側を見たら、グライダー格納庫があった。NPO法人がやっているのか。

 関宿(せきしゅく、せきじゅくでもなく「せきやど」)の博物館。こんなに短い間に二度も訪れるとは思わなかった。今度は中に入ってみるか。

悲劇

 まだまとまった記事を書いていないけれども、iPhoneを買った。この日も持って行き、サイクリングロード途中で地図検索、近くにコンビニがないかと探したりする。すると、サイクリングロードを外れた住宅街の中にセブンイレブンがあるのを見つけ、かついで降りて行ってみたら、すぐそこにローソンがあったので助かったりした。さすがiPhone
 それで、ちょっとiPhoneで写真撮るかと取り出し、撮り終え、しまおうとして衝撃。買ったばかりのiPhoneちゃんが砂利の上に落ちた。ポケットの外側を滑ったのか!? あわてて拾い、もう一度中に。今度はしっかりポケットに入るところを見届ける。また落ちる。買ったばかりのiPhoneちゃんが砂利の上に落ちた。俺はなにかに化かされているの? などと思う。
 よく見ると、ポケットの底が破れている。なんということだ! ずっとここにiPhone入れて漕いできてたんだ。サイクリングロードならともかく、一般道でこれが起きていたら、ダンプカーとかに潰されて一巻の終わりだ! やばかった!
 で、原因を考えるに、もとからなんか弱っていたのかもしれないが、安全のためにiPhoneに着せた強化外骨格みたいなケースがいけなかったのかもしれない。ペダルを漕ぐたびに、これがこすれ、こすれ、糸が切れたのだ……ろうか? ともかく、本当に走行中じゃなくてよかった!

 こんなところで落とした。

 やぶけてます。

 とはいえ、このケースのおかげでiPhoneは無事だった。

幻の真国道4号線

 帰り道をどうしよう。サイクリングロードも悪くないが、下りは一度体験している。千葉寄りから帰るか、前と同じように内陸に切れ込んでから南下するか。と、iPhoneの地図を見ていて、新国道4号線、バイパスというのがある。そして、その横に細い道がある。バイパスは自転車だときつそう(禁止の標識は見なかったけど、たぶん)なので、これを行くか、と。まあ、いずれにせよ、最短距離をとっているわけであって、これでは200km行けない。いや、いちおう「ひょっとしたら」と思ったけど、前半の貯金があるから大丈夫って思ったんだよな。
 で、その細い道、側道がよかった。たいへんよかった。バイパスに併走する田んぼ沿いの道。一方通行(自転車除く/自分は進行方向)で、自転車専用道路どころか自分専用道路というくらい人も自転車も車もおらず、風景に変化はあるし、風の影響もあんまり受けない。はっきりいって、この道がこの日最高にテンション上がったし、楽しかった。来てよかったと思った。「なんでこんなところに?」と言われれば、「いや、なんとなく」としか言えないが。


 こんな具合。


 横には盛り土。古代人の埋葬のあとだろうか? 違う。




 看板にも味がある。不審車監視は、駐車禁止の遠回しな言い方なのか、そのものなのか。よくわからないしゃちほこ。バイパスに突きささっていたかのような十字路。

 すごいファスティギアータ樹形。



 急に自動車進入禁止に。ここから、一方通行の道でなく、無茶苦茶ひろくて、整備された歩道・自転車道に。白線も黒塗りされ、左にずらされている。かつてはここも一方通行の一般道だったのだろう。よくわからないトマソンのような道路も出てきたし、やはりこのあたり工事中の道ということか。さっきの盛り土も、工事の残土のようだし。

帰路

 真4号線サイクリングロードは歩道になり、狭くなり、バイパスも街中の道になっていき、頃合いを見て車道に。やがて、なにか見なれた風景。そうか、どこかで旧道と合流したのか。この道はのぼってきた道だったのだ。


 この病院名を見たら、なんかこう、SF的、アニメ的気分に襲われてしまうよね? ね? って、もちろん中でインターフェース・ヘッドセットの実験とかはしてないと思います。


 水を買ってなにか気配を感じて見上げれば……、縁起がいい。

 さらにその上にはアメリカ!

夕焼け小焼け






 東京に入ってきたところではい夕陽。荒川に沈んでいって、みごとな風景。上の長く長く伸びる高架の高速道路をどこまでも行きたくなった。まあ、それは自転車趣味では無理な夢である。あとは黙々と川崎、横浜へと漕いだ。

おわりに

 今回のサイクリングは、それなりに楽しかったものの、やはり再訪のスパンも短く、あたらしい驚きはすくなかった。渡瀬まで行けなかったのが最大の原因ではあるか。また、だいたいの時間自転車の上におり、どうも乗りっぱなしになってきた。これは俺が指向していたはずの、自転車でうろうろしたい、写真撮りたいという趣味から外れてきたように思う。このあたりは今後ちょっと考える。
 最後に、こんなマルフクはマルフク主義者の俺もはじめてみた。破格である。

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