頭文字K

 “峠”に夜な夜な集まる走り屋たち。日々の走り込みの成果を競い、今宵も公道最速を目指した激戦が繰り広げられる。その中でも異次元の速さを見せる一人の男がいた。かつては競技世界で名を馳せたという噂もある、生きる伝説―イニシャルK。「ここの山のぼりなら、ゲブレシラシエにも負けるつもりはない」。今、山の伝説の物語が幕を開ける。
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 ……いや、幕は開けないけど。テレビで箱根駅伝見たり、下のリンク先など読んで、なにかちょっと考えたりした。そうか、やっぱりといってはなんだけれども、箱根駅伝というのは特異な条件なんだ、などとか。

 そういえば昔、自分もこんなことを書いていた。

「山の神」今井、初マラソンは10位
http://www.sanspo.com/sports/news/080831/spg0808311857005-n1.htm

 あと、注目とされていたのは“山の神”の二つ名を持つ今井正人選手。うーん、なんとなく箱根駅伝で騒がれていたのを見たことがあるようなないような、というか、走っているのをテレビで見ていたような気がしないでもない。何はともあれ、「神」とまで呼ばれたクライマーだ。リシャール・ビランクみたいなものかもしれない。あるいは、平地に挑戦するポレールのようなものかもしれない。そういうのは面白い。とはいえ、ここは10着。しかし、どうも適正は高いみたい。山岳コースのマラソンというものがあるのかどうかしらないが(たぶん無いと思う)、神とまで呼ばれた選手の今後に期待したい。

北海道マラソンを見た - 関内関外日記(跡地)

 まあ、もっとも、俺は陸上をよく知らないし、この今井選手にしても平地で活躍しているようだし、柏原竜二ブコメによれば平地もいけるみたいだ。ただ、なんというのだろうか、ひょっとしたら、「箱根の山登りでしか才能を発揮できない適性の選手」みたいなのもいたりして、とか。あるいは、富士山登山駅伝なら最強、みたいな。そうだ、富士登山にしたって、平地は大学生が強いけど、山になると自衛隊が強いし。
 そんなわけでまあ、何も箱根駅伝への最適化が必ずしもマラソンやその他の国力(?)低下に影響してるのかな、とかいうのは……、まあ素人目にはというか、競馬脳の人間にはあんまりピンとこないというような気もする。メルシーエイタイムにいくら平地の調教をしたって、500万下も勝てないだろう、というような。いや、今井選手や柏原選手がそうというわけではなく、なんというのだろう、なんかね。でも、まあ、しかし、うーん、ひょっとしたら、そういう面もあるのかな。
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 で、冒頭の妄想に戻るけど、そういう話ってのはないのかな。ないか。でも、なんか夜ランニングしてる人とか、たまたま一緒になったら競走がはじまるとか、そういうのないのかな。それで、だんだん、たとえば箱根とか、権太坂とかに夜な夜な走り屋たちが集まってさ。いや、無理か。だいたい、公道最速って、車道走ったらあぶねえし。けど、たとえば市民参加のマラソンとかで、ひそかにそういうバトルがあったりしたりすんのかな。まあ、俺、まったく体育会から遠い世界に生きてるから、想像つかんわ。そんじゃ。