あらゆるフィールド競技の中で、競技場の広さがこんなにもまちまちなスポーツはない。そう考えると、野球という競技は、つくづくアバウトなスポーツなのだと思う。空き地でやっていた遊びから発展したスポーツの名残と、黎明期の興行的な理由から、球場サイズの厳密な統一がされてこなかったわけなのだが、そういうおおらかさもこのスポーツの魅力のひとつなのだ。
NPBが来季から低反発ボールに統一。でも……球場サイズはバラバラの謎。 - プロ野球 - Number Web - ナンバー
この記事を読んで、小さいころ父に聞かされた話を思い出した。マツダスタジアムの前の旧広島市民球場よりさらに前の話だ。
父いわく、そのころの広島の球場にはスタンドも柵もなかった。だから、広島の選手が大きい当たりを打つと、外野のみんなでロープを持って前進しホームランにし、相手チームの選手が大きいのを打ったら、みんなでロープを持って後ろに下がって外野フライにしたのだ、と。これを身振りを交えて話す。父は広島出身である。
そんな話あるのか? 与太話にも思える。よくわからない。ただ、子供心にもその牧歌的ともいえる情景を好もしくは思ったのだった。
しかし、今のカープも観客がスタンドの位置をずらすくらいのことをしなきゃ、よう勝てんような気もする。せめてオーナーにはそのくらいの補強策を期待したい。
戦後、1950年に結成された広島カープの本拠地となった。フィールドは全面土で、外野も芝は敷かれてなく、観客席はバックネット裏に土盛りしたスタンドが少々あったが、残りの1塁側と3塁側のファウルグラウンド及び外野にロープを張り、その後ろを観客席とした。