『魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st』

 『魔法少女まどか☆マギカ』が放送中止になっていて、その分の魔法少女成分を補おうとしてみたが、おおよそそもそも『まどマギ』が魔法少女ものなのかどうかもわからず、なおかつ『リリカルなのは』も魔法少女ものの王道とは言えないようなもので、これまた強烈な世界を持っているようで、放射線対策にイソジンをがぶ飲みようなものだったと言えるかもしれない。一期の監督が同じだとかいう文脈とかはよく知らない。
 というわけで、『リリカルなのは』である。正直にいえば、まったくの初見ではない。去年か一昨年か忘れたが、再放送みたいなのやっていて、ちらっと観たのだ。ちらっと観て、なんか杖というか武器というか兵器みたいなのが英語で喋っててかっこよくて、これはなんか二期みたいなので、とりあえず最初から観ようって、とりあえず見るのをやめたとか、そういうところはある。あと、アニメ雑誌の中綴じの小さい漫画を二話くらい読んだ。
 で、なんというのか、アニメの第一感は間違っていなかったというか、なるほど『魔砲少女』と称されるだけあって、戦闘型、バトル型もいいところ。『まどマギ』どころか『ストライクウィッチーズ』に近いというか、それ以上に戦闘しちゃってるというか。あ、そういや『ストライクウィッチーズ』は魔法少女ものじゃないのか? 魔女ものか。少女なのにな。
 いや、そんなんで、かわいい少女が画面狭しと躍動して、なんかエネルギーをぶっぱなしまくってて面白かった。とくに、なのは対フェイト戦なんかは、『マクロスプラス』のYF-19対YF-21のような名勝負みてえなところで、いや、それにしてもなのはさん強すぎるのではないかというか、やはりこれを利用しなくてはもったいないというQBの気持ちがわかるというか、いや、福島の原発で勝手に熱を発して止まらない核物質見てて、「あれ、これって発電に使えるんじゃ?」って思ったりしない?
 ……いかん、どうしてもそっちに話が行く。これが震災後の時代というものか。いや、わりとマジで。放射線のように眼に見えないものが降り注ぎ、突き抜ける、知らん間にやられてる、そういうところはあるよ、わりと。
 まあ、しかし、そんな時代だからこそ、魔法少女がなんかぶっぱなしたりすんの見たりして、明日を生きる活力にしてもいいじゃねえかとか、ひどく投げやりな感じでおしまい。ああ、あと、なのはとフェイトの関係みてえなのは、もうどうも何も足さないで十分みたいに見えたし、ええ、そんじゃ。