手首をざっくりやってしまったんだけれども、リストカット、自傷行為じゃないんだ。いや、おれはたしかにそれなりの希死念慮と強迫性障害かなんかの精神的な問題点がある。その根っこにはパーソナリティ障害だか発達障害だかがあるらしく、心の病の病院に通院している。何種類かの抗うつ剤や向精神薬も処方されている。オーケー、それは認めよう。だが、これは違うんだ。ほら、だいたいにして方向がおかしい。血管に並行してカットするのはいかにもおかしい。なぞるならともかく、横だ。違うだろ?
原因はこいつなんだ。ピンチハンガーなんだ。プラスチックのピンチハンガーがバキッと割れてて、「でもまあめんどくせえからこのままでいいや。センターに加えて両サイドのフックがあるから大丈夫だろ」って洗濯物ぶら下げて、よっこらせって物干し竿に引っ掛けたときに、うっかり割れた面で手首を切ってしまったというわけ。意外と鋭くなってて、サクッと入ったんだよ。そのあとにあわてて応急処置したんだけど(ハンガーに)、それじゃ遅かったんだな。
それでおれは、ステンレスのハンガーを買おうって思って、ゴールデンウィークの一日を使ったんだぜ。イトーヨーカドーで洗濯王子が推薦するハンガー買ったんだ。ほら、これが証拠の写真だ。洗濯王子、マジ王子。でも、ビニールテープで巻いた凶器のハンガーも使えそうだし、洗濯も楽になるって話だぜ。
しかし面倒だよね。もう、おれが病院通いのそういう病気のやつってことになると、こういうクソだらしないだけの怪我も、「ああ、自傷行為ね」って思われちゃうわけじゃん。マジでレッテルとか厄介。つーか、この日記自体がてめえでてめえにレッテル貼って、公衆の面前でてめえの内臓ぶちまけてアヘ顔のダブルピースしてるようなもんだから、わざわざ身体で表現する必要ねえよ。
……と、言った手前さらに面倒なことを言うと、10年とちょっとくらい前か、リストじゃないけど自傷行為してましたのですよ。心がぐわーっとなったのを鎮めるために、すごく目立たない場所をスッとやって、きちんと消毒もして。だから、今回の傷跡の見た目の経過とか、なんか見覚えあるんだよ。だんだん三色にわかれて、真中のライン、それを挟んで、若干ミミズ腫れみたいに盛り上がって薄い色、さらにその外に打ち身のアザみたいな濃い色が出てくる。今じゃ一個を除いて傷跡わかんないけど。一個の話は自分の中でちょっと重いのでいずれ書くか書かないか。で、これ、自分の中では「瀉血」って呼んでて、なんか合理的なことだって思ってたんだから、やっぱりその頃も狂ってたし、ずっとディスオーダーだったんだよ、ずっと。そんでもさ、いまも血圧下げるアルマール処方されてんだから、いや、けっこう合理的だったんじゃねえの? そうでもないか。でも、精神安定のための瀉血とか、中世になかったの? 「血の気の多い」って言葉があるくらいだし。しかし、あれだ、今の医者、初診でいろいろ話してて、「自傷行為は?」って聞いてきて、「昔あります」って言ったら、すげえ納得されたんだよね。ああ、やっぱりって感じで。自覚してるけど、おれってかなりティピカルなんだよ。
wikipedia:自傷行為
自傷行為をする人の性格
一概にはいえないが、自傷行為をする人は我慢強く、自己に批判的である傾向があるとされる。また、自傷者は非常に自尊感情が低い。コミュニケーション能力が欠如し、いつもぼんやりとしていて、虚ろで平板な人が最も多いが、多弁なだけで意味を成さないことばかりを言い、偽りの自己を作り出し、他人をからかおうとする精神構造の者もいる。また、無関係な話をすることで話をはぐらかそうとする者もいる。自分自身の心の痛みに対しては過敏であるが、他者を全く信用できないことが多く、自分自身の肉体的な痛みしか信用できなくなっていることが多い。
自傷行為をする人の多くは、学力が部門別に極端に能力差があることがほとんどである。アタッチメントを形成する能力に欠陥がある一方で、他者から一方的にアタッチメントを受ける能力には長けていることが多い。しかし、自傷者は、過去の体験から他者を信用できないことがほとんどである。
これがバーナム効果だっていうんなら、バーナム効果が嘘だね。あ、もう自傷行為しなくなってるけど、性格がさ。しかし、「自傷行為をする人の多くは、学力が部門別に極端に能力差があることがほとんどである」ってなんだよ。おれについては大当たりだけど(国語はけっこう強いのに理科と算数がひどい)、もし相関関係があるとして、じゃあ原因はなんだろって。
まあともかく、わりと軽めのメンヘル、重い人から見りゃファッション感覚程度のおれがさ、こうやっていろいろ書くのも、これこれこういう程度の人間がいて、一応は生活をしていたりするとか、ときどきはおもしろいことを書けるとか、なんつーのか、わりと平気じゃん、みたいな意味でだれかのためになってんならいいかな、とか思うし、一方で、誰かにむかつかれてても知らねーみたいなところもあって(とくにリスカ話題は微妙らしいって、上のウィキペディア先生からビンビン感じちゃうけど)、そんでもまあこんなもんだよ、と。おれとおまえ違うし。そんで、おれはおれでそれなりに生きてるんだよ、と。
でもまあ、結局どんなラストになんのかわかんないし、すげえ打ち切り方になって全部台無し、みたいなのもありうると思う。おしまい。
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……実はこの項を書くのに悩んだのは、この洗濯ばさみがいっぱいついてるこれの一般名称だった。洗濯物ハンガーだと、なんかこの、一枚一枚のシャツを吊るすやつのタイプとかあるし、洗濯ばさみを表現するには、ハンガーピンチ? ピンチハンガー? みたいな。ちなみに、おれがあたらしく買ったのは54個もピンチがついている。スシマスターになんか言われるかもしれない。