サーモンとほうれん草のクリームスープパスタとくさやいただきました。ありがとうございます。
くさや……。
おれは今年、「生まれて初めてしたこと」を何個しただろう? まあ、そういう目標を立てるタイプの人間ではないのだけれど。ともあれ、確実にひとつ言えるのは「生まれて初めてくさやを食べた」ということだ。
最初の一匹は、伊豆大島に出張した人からのおみやげだった。真空パックに小魚一匹。いったいどれほどのものか、どうやって食べるのか、焼いたらえらいことになるのではないか……と考えた末に、ビニールのパックごと軽く茹でた。そして開けた。……おおこれが、くさや……のにおい。味はというと……まあ、いけるんじゃないのか。焼酎があうのだっけ? もぐもぐ。
と、すぐに食い終わってしまった。なにか物足りない。もっとくさやというものを体験したい。ということで、Amazonで瓶詰めのをポチった。
瓶詰めのくさや。まず、なにより、親の仇かというくらい瓶の蓋がかたい。本気で肩を痛めそうになった。なにか、蓋がうっかりということで大惨事、を避けようことだろうか。たぶんそうだろう。して、瓶詰めのくさやでは茹でることもできないし(茹でてもいいけど一回で食える量じゃない)、飯を作るまえに冷たいくさやと焼酎、みたいなパターンになった。
で、結局、くさやうまいのかよ? 好きなのかよ? という話だが、上に書いた2例についていえば「悪くないんじゃない」というところだ。おれはナンプラー(魚醤)が大丈夫だし、くさやもその仲間みたいなもんだ。そんな感じ。ただ、やはりそのにおいが食器について取れないとか、人知れず身体がくさやくさくなってるとかいうのはゴメンだ。取扱は慎重に、だ。
おれの2016年はというと、こんなところであった。実は、蓋をかたくかたくしめた空のくさやの瓶が冷蔵庫のなかにある。今年最後のゴミの日に出す。そこに新しいくさやが加わる。ありがたい話である。
でもって「パックや瓶詰めじゃ本当のくさやとはいえないな。島に行って焼きたてを食べなきゃわからないよ」という人がいるなら、伊豆大島行きのチケットでも送ってください。以上。