ハートネットTV「ブレイクスルー File.47 “人馬一体”で勝つ

―片目のジョッキー・宮川実―」を観た

全国で唯一、片目でレースに挑み続けるジョッキーがいます。高知競馬で活躍する宮川実さん(33)です。
これまで1250を超える勝ち星をあげる実力派。左目は全く見えませんが、持ち前のガッツと身体能力でレースを勝ち抜き、地元ファンの喝采を浴びています。

http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2016-01/11.html

 たまたま職場の新聞を見ていて気づいた。忘れないようにiPhoneでアラーム設定しておいた。
 宮川実――という名前は覚えていなかったが、隻眼のジョッキーが地方にいるということは知っていた。すごい人もいるものだと思ったものだった。片目を失う事故は馬の故障で投げ出されてのもの。各競馬場ごとの事故率のようなものは知らないが、高知の馬ということを考えると、危険は少なくないように思える。それでも馬に乗る。いごっそう、か。
 この宮川騎手が去年のJBCクラシックに参戦していた。知らなかった。

 乗っていたのはメイショウパーシー。

 デビューは中央、中央から金沢、金沢から名古屋、名古屋から南関、そして高知に流れていった馬だ。大井で勝ったこともある。
 とはいえ、メイショウパーシーがJBCクラシックで勝負になるかといえば、なるはずがない。残念ながら事実である。奇跡的ななにかが起きて掲示板、くらいか。
 それでもメイショウパーシー陣営はJBCに向けた調教を行う。マイル前後ばかり走っているので、長い距離に対応させるために抑える訓練をする。後ろから行く作戦。いや、中央を含めたダート一線級のレースで前に行くことなどかなり難しいだろうから、後ろから行くしかないのだ。
 おれなど中央と南関をちょっと知っているくらいだが、交流重賞に出てくる高知の馬など……まず眼中になかった。それでも、一つでも上を目指しているのだな、と思った。
 あとは……かつて隻眼で活躍した田代幾治という騎手がいたということ。検索してみてもほとんど名前は出てこない。こちらくらいだろうか。

 ありとあらゆる事柄が記録されていくわけではない。しかし、ネットなら、ブログなら、そのときどきの個人のメモが、ひょっとしたら後世の貴重な記録になるかもしれない。そんなことも思う。
 ちなみに、この宮川騎手を特集した回は2016年1月18日(月曜)に再放送されるらしい。要チェックでひとつ。