酒を飲まずに観たおれはえらい - アニメ『夜は短し歩けよ乙女』

 

 

原作未読、関連シリーズ(『四畳半神話大系』)未見。が、これは傑作。そう思った。めくるめくアニメーションの動きの楽しさに酔うことができる。アニメーションのみが持つことができるであろうイメージの奔流、それがある。理性一枚はぎとったところに浮かんでは消える幻がある。悪くない。

それにしても、前半部分で主人公がガンガン酒を飲むところはいい。「おれも負けずに!」と思わずにはいられない。とはいえ、観たのは月曜の夜。おれの断酒日、月・火・水・木、その月曜日。水道水を飲みながら、画面に酔うことにした。これで酒を飲まないおれ、アルコール依存症予備軍ながら、やはりまだ予備ということだ。

声優も良かった。事前に知らなかったが、主人公は星野源。なんの違和感もない。監督直々の指名だというが、「声優でなくてもこの人はいける」というのはわかるものなのだろうか。それとも、他の事情が入り込んでの人選がたまたま当たったのか知らぬが、見事なものであった。

違和感がないというところでは、パンツ総番長を演じるロバートの秋山竜次。これもまた色々なキャラになりきれる芸人ではあるが、声だけでも見事にパンツ総番長を演じてくれた。これも当たりである。

当たりといえば、ヒロインであるところの花澤香菜に言うことはなにもないです。はい。

というわけで、実のところブルーレイディスクレコーダーに『四畳半神話大系』を残しているので、ちょくちょく観ていこうか。

 

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

 

と、あとは原作か。「この原作をどう映像化するのか」というのが正しい流れだろうが、おれにとってみれば「こんな映像になったものがどのような文章で書かれているのか」と気になるところではある。そんなところ。

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goldhead.hatenablog.com……おなじ監督の同時期の作品なのに、こっちはピンとこなかったな。

 

ピンポン / PING PONG THE ANIMATION: COMPLETE SERIES

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……おなじ監督のこの作品は文句なしに好き。