2015年夏アニメの話をしよう

 2015年の夏アニメは豊作だったか不作だったか。アニメファン歴の浅いおれには判断しにくいところである。おおよその印象を述べると、突出して好きなものはなかったが、継続して視聴するものはわりとあった、というところだろうか。視聴をやめたものはわりと早い段階で見切りをつけたと思う。以下、まだ最終回を迎えていないものも含めてメモする。おれの頭では思い出せないので、こちらのサイト(http://tako2008.blog27.fc2.com/blog-entry-632.html)の並びを参考にさせてもらった。

乱歩奇譚 Game of Laplace

スピードと摩擦(初回生産限定盤)(DVD付)

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 おれはアニメ経由でamazarashiを知り、好きになった。江戸川乱歩はたぶん読んだことがない。アニメはといえば……雰囲気はあったかもしれないが、期待はずれの感が強い。小林少年はよかったので、それだけにつられて観ていたともいえる。ノイタミナ枠としては、前作よりはよかったんじゃないの。そのくらい。

アクエリオンロゴス

 おれはアクエリオンシリーズはあまりよくしらない。文字(漢字)の組み合わせでバトルするという発想は悪くないように思えた。が、どうも主人公に馴染めず、いろいろに馴染めず、なんで観ているのかわからないところもある。もっと漢字の組み合わせでゴリゴリやってくれてもいいんじゃないか。で、これ2クールあんの。どうしよ。ただ、オープニングとエンディングは好き。

ULTRA SUPER ANIME TIME

 ショートアニメ3本つなげてウルトラスーパーアニメタイムときたもんだ。これはどうなんだ。おれはわりと5分なり10分なりのアニメが好きなところがあって、「寝る前に5分だけアニメ観たい」とかいう気分のときに、サクッと観られて重宝するのだ。が、こうやって1番組にされてしまうと、なんというかその良さが損なわれる。とはいえ、『ミス・モノクローム』以下、わりと3つとも好きだった。それゆえに、バラバラだったらな、とも思うのである。まあ、録画機器の性能やらなんやらに左右される部分の話かもしれないが。

戦姫絶唱シンフォギアGX

 1期も2期も観たが、あまり印象に残っていない。いや、月をああする突き抜けぶりは覚えている。あと、作り手の行き違いから「歌いながら戦う」というマクロスとも何とも違ったオリジナリティは悪くない。して、GX。どうも第1話の突き抜けっぷり以外に印象がない。敵のオートマータみたいなのの造形なんかは好きだが、それだけである。とくにこれといって贔屓の歌い手さん(声優さん)もいないし、どうにもあっという間に記憶から抜け落ちそうだ。

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

 ある種のアニメを揶揄するのに「俺TUEEEE」みたいなのがあるが、これはその発展版の「自衛隊T……」であろうか。などと思って見はじめたところ、あっという間に自衛隊が5万人くらい殺しててどうかと思った。が、そのあとの展開はわりと悪くないし、わりとしっかりしてるかな、という。それでも現代日本できすぎ感は否めないし、もうちょっとファンタジーというかSF的な大展開もあってよいような気もするが、まあいいんじゃないの、と。あと、エンディング曲が好みだったので買った。 ロウリィ盤に決まってるだろ。

GATCHAMAN CROWDS insight

「GATCHAMAN CROWDS insight」Vol.1 Blu-ray

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 前作最終回の完全版を観ていないというのが喉に引っかかった小骨のようだが、ともかく続編である。今度はきちんと風呂敷を広げて、きちんと畳んでくれたように思う。とはいえ、きちんとしすぎていて、そうだね、そうなるよね、という印象しか残らないのも事実であって、熱狂や偏愛の対象には至らなかった。無論、中で展開されている社会、人心、制度の問題などかしこい人が考えてればいいのである。ゲルるるる〜。

六花の勇者

 早々に切るか……と録り溜めてしまっていたのだが、どうしようもなく暇なときに観はじめたら、 になって(11人もいねえけど)、わりと面白い、先が気になる、いいじゃないの、となった。この先、原作がどうなっているのか知らないが。いや、まあその、ファンタジー+ミステリーなのかな。すさまじく突出してワンダフルというわけじゃあないけれど、ちょっと毛色の違うアニメだぜっていうのが気に入った。が、おれはこの手の作品をサクッと見切ってしまう傾向にあるので、そう言い切っていいかは知らない。あと、フレミー好きです、フレミー

下ネタという概念が存在しない退屈な世界

 ラノベ原作で、これまた早めに見切ってしまう可能性が感じられたが、あきらかに湘南モノレールをモデルにしたと思しきモノレールが毎回のように出てくるので、切ることができなかった……、というのは言い過ぎで、わりと悪ノリするのをそれなりに楽しんでいた。上坂すみれのエンディングテーマも癖になろう。いや、しかしなんだ、たとえばその、あまりよく知らんが図書館で戦争のやつなんかより、このディストピアのほうが勘弁してほしいよな、と思わせるところはある。おれはかなり上品な人間としてネット上で完全に振舞ってはいるが、下ネタがないなんてのは退屈どころじゃない、そんなの考えられないんだ、神さま。

Charlotte

 おれはエロゲーには興味津々だが疎いので、このつくり手のことは『Angel Beats!』くらいしか知らない。『Angel Beats!』といえば天使ちゃんマジ天使とオープニングテーマが好きだったなぁというくらいである。さて本作、どう話が転がるのか、そこんところの興味は持たせてくれたが、タイムリープと最後の放浪と、まあこんなところかという。とはいえ、おれは最後の2話くらいはけっこう好きなんだな。一方で、あの盲目の人のバンド(沢城みゆきと歌ってる人の声質マジ似てる……というか、おれはあまりいい耳を持っていないが)とか、いろいろ短すぎた感もあり。そのあたり、ゲーム化だのなんだのの展開というのがあるのかもしれない。佐倉綾音のラジオ(ニコ生?)は聴いていた。音楽は『Angel Beats!』ほどグッとこなかったので買ってない。

ワカコ酒

アニメ「ワカコ酒」 [Blu-ray]

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 上に書いたおれの好きなショートアニメというのはこういうのを言う。本当になんてこたねえんだが、沢城みゆきさんの声を聴いてりゃわりと幸せというのがある。ちなみに、おれのいつもどおりの帰り道には酒が飲めるところがたくさんあるが、一度たりとも寄り道したことはない。金が無いので、とっととアパートに帰って度数の高い酒で喉を焼くだけのことである。

のんのんびより りぴーと

 わりと好きな作品だし、佐倉綾音村川梨衣のラジオも好きだし、俺の好きな素晴らしいストライクウィッチーズ声優である名塚佳織福圓美里が脇を固めていて、まあなんだ、わりと好きだ。「わりと」くらいでいいんじゃねえかな。でもあれだ、名塚さんの先生がひどことになる回は腹抱えて笑ったような気がする。にゃんぱすー。

てーきゅう(5期)

てーきゅう 5期 [Blu-ray]

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 おれが好きなショートアニメ(以下略)。オープニングテーマも癖になる。続編希望。

それが声優!

 何より、毎回エンディングテーマに「リクエスト」と称して既存の有名アニメ楽曲がぶちこまれるのが面白いと思った。とはいえ、世代のズレであまり知らんのがほとんどだったが。して、内容だが、声優の人が「それが声優!」というのだから、「これが声優か」と思って見るよりない。毎回有名声優が本人役出演とかも見どころだったろうか。もっとすごい展開を!とか、逆にもっとリアルで悲惨な現実を……とかはあんまり思わなかった。けれん味がないといえばそうか。そういうものか。うん。

ビキニ・ウォリアーズ

 よくわからないが、おれの好きな5分アニメというのは(以下略)。

オーバーロード

 おれはオンラインRPGとは縁がなく、というか「なにが悲しくて一人遊びできるゲームを現実の人間とやらにゃならんのだ」と思うような人間であって、要するにそこから派生したようなアニメ作品群などかかわらないでくれ、という傾向がある。が、この『オーバーロード』はそんなおれを「あれ、おもしろくね?」という方に引っ張っていったのだから大したものである(上から目線)。サービス終了したはずのゲーム世界が終わらない。主人公は一人置き去りにされる。ゲーム内のキャラは相変わらず動いている。積み重ねてきた経験値やアイテムはある。だが、世界がどうなっているのかわからない。さて、どうする。といった、そのあたりの行動がそれなりにきちんとよくできてて、けっこう楽しめた。手堅い。続きも気になる。2期はあるんだろうな、というくらいだ。なんなら原作に手をだそうかね、というくらいだ。

モンスター娘のいる日常

 これはあれだ、おれをなにか新しい世界に連れて行こうとする危ないものだ。この歳になって、まだそういう領域があるのかと思うとおそろしい。そう、少なくとも「おれにとっては」だが、出てくる「娘」たちはあるラインの一歩向こう側にいるといっていい。「男の子だからなあ」とかいう生ぬるいラインじゃあない。わりときつめの現地料理が日本人向けにアレンジされずに出てきましたか? という感じ。ちょっと言いすぎか。十分アレンジされてる? でも、いや、しかし……。

洲崎西 THE ANIMATION

Smile☆Revolution (初回生産特典盤)(DVD付)

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 この厳しい現実に向き合わねばならんのか……! 率直な感想から言えば、辛かった。正直辛かった。豚リスナーとしてきつかった。悪い方に予感が当たってしまった。ああ、原作(?)はこんなもんじゃないんだよ、と言いたい。「アニメ化」の恐ろしさよ。うえーん。しかしなんだ、なんで女子高生なんて設定にしたんだ。「これが(リスナーを豚呼ばわりする)声優!」という具合でよかったんじゃないのか。『てさぐれ!』みたいなアドリブでもよかったんじゃないのか。あるいはラジオにそのまま絵をつけたら前代未聞だぞ(尺が足らんか)、いや、どうにかならなかったのか。悪い意味で絶頂五分前。そうとしか言えない……(血涙)。

がっこうぐらし!

 これは開始10分くらいでマジで見切ろうとして、一応世の中の評判でもと思ってiPhoneいじったら「ゾンビもの」とか書いてあって、「ナニソレ?」と思ったら、そうだったので驚いた。純粋な驚きではなかったのが多少残念ではある。以降はわりと楽しみながら視聴できた。動物で泣かせにかかるのは卑怯だろ、と思ったりもした。いや、卑怯でもなんでもいいけど。となると、みーくんのガーターも卑怯だけど、それもいいのである(ソックスガーターだったらもっとよかったとかいう『1999年の夏休み』脳の恐怖)。続きはあるのだろうけど、これはここで終わってもという気がしないでもない。もちろん2期ありゃ観るさ。

監獄学園

 おれはあまりコテコテのムチムチなのはノーサンキューなので、最初は軽く流し見のようなことをしていたが、いつの間にか虜になっていた。おそるべき監獄である。とはいえ、やはりおれはコテコテのムチムチで汗ダラダラなのはあまり得意としないので、どちらかというと馬鹿な男子校のノリの部分に乗っかっていたところが大きい。まあラジオもそんな感じだったしな。とはいえ、花ちゃんの心の動揺なんかが描かれたラストには魂があった。これはいつか原作漫画にも手が出てしまうかもしれない。乱世、乱世。

アイドルマスターシンデレラガールズ

 これはもう複勝圏は固いでしょ、というか続き物だったか。まだ終わってないけど、オールカマーヌーヴォレコルトが最内を抜けだした瞬間くらいのもんである。ん、外から? ……うーん、まあその、たぶん客観視したら1着、なのかなあ。なのだろうなあ。が、おれ、アイマスといったらアイマス2のためにプレステ3買ったくらいなんだけど、それゆえに765プロの面々に思い入れ強くて、他の展開にいっさいついて行ってないんだよ、このアニメ以外。そんでもって、この新しいプロデューサー氏も中の人のことと相まって非常にいいし、アイドルの面々もいいのだけれど、まあなあ、と。いや、終わってないんだけれどさ、クオリティ高いし(だから終わってないのだけれど)。そんでも、個人的にアイマス世界にこれ以上ついていけません感があって(ゲストキャラ? が出るたびに思ったりして)、嫌いじゃないし、好きなんだけど、そこまでのめり込めません、というあたり。どのあたりか、おれにもようわからん。

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!

 おれはFateシリーズにはまったく疎くて、これの前のと前の前のを流し見したくらいで。でもって、なにをやっているのかまったくわからんで、かといってさすがに子供がキャッキャしてるのを見ているのを楽しいというわけでもなく。では、なぜ観るかといえば、門脇舞以名塚佳織斎藤千和小清水亜美ときておまけに植田佳奈伊藤静まで揃うと、もう、べつの魔法少女(?)ものであり、すなわちおれの愛するすばらしいストライクウィッチーズかという具合であって(門脇、名塚、小清水と揃ったラジオでちらっと触れていたが)、つまりはそれなのである。それにしてもなんだ、名塚さんは「のんのんびより」の先生とこの役と、さすが声優という具合である。

食戟のソーマ

 これは続きものか。前にも書いたが、おれはエロと食い物を分けて考えたい人間なので、当初は「ふーん」という具合に観ていたのだが、いつの間にか「なにこれおもしろい」になっていた。なんというか、もうずっと本誌は手に取っていないが、週刊少年ジャンプを勝ち抜いている作品だな、と。王道だな、と。これはもうアニメ続いてくださいとしか言えんわ。

キュートランスフォーマー

 このしつこくネタを引っ張る感じ、というか、この感じ、この感じなんだよ。『てさぐれ!』終わっちまうのかな……。

 以上。
 で、たとえばこれで夏のベスト3となるとどうなるか。『ソーマ』は春になんのか。そうすっと、そうだな、直線スルスルと抜け出してきたオーバーロードにシンデレラガールが万全の差し脚で抜き去ろうとしたところを、大外を一気にプリズンスクールが強襲というあたりで。それでおれはスザキニシの単勝とか買って泣いてんの。おしまい。