おれはあまり記憶力がいい方ではない。かなり重症じゃないかというくらい記憶力がない。記憶力というか、記憶というものを軽んじて生きている。軽んじているどころか、疎んでいるといっていいくらいだ。とはいえ、おれが観たり読んだりした体験が、まったくの暗闇に落ちていって無くなってしまうのはもったいないと思う。おれはケチだからだ。だから感想文を外部記憶、すなわちこの日記に記す。そして、たまには沈めてある記憶の断片を浚ってみたくもなる。
……というわけで、今年観た映画からよかったものをピックアップする。あ、今年観たといっても、映画館で観たというとすさまじく数が少ないので、借りて観たものも含める。だから、2015ベストというより2014あたりのベストという可能性もある。
ちなみに、だいたい50本くらい観ている。365日のうち1/7……ということは、だいたい一週間に一本、映画ファンを名乗れはしないが、そういうレベルの人間にしては観ているほうだろうか。
『そこのみにて光輝く』
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……え、結局記憶力ないから最近観たばっかのやつじゃん? ということになる。でも、思い返すに、これ以上に重い映画はなかったなあと思うのである。原作含めて一見の価値ありと、おれなりの自信を以て言いたい。
『6才のボクが大人になるまで』
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……え、これも12月に観たやつじゃん? ということになる。まあ、制作過程からして興味深いが、その制作過程(実際に6歳の子供が青年になるまで撮り続けた)だけで「ふーん、そういうやつ」と思って観てない人がいたら、「いやいや、『ネブラスカ』くらい面白いですよ」といいたい。え、『ネブラスカ』ランクインさせりゃいいじゃん。
『バトルシップ』
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バカで名高い(ほめてる)映画である。戦争ものもSFも何本か観たが、これの主砲に敵うものはなかったといいたい。戦艦が簡単に沈むか! それでいい。
『ドライブ』
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もうほとんど完璧じゃないかと思った一作。そして、同監督の他作品を観てみたら、ことごとく退屈だったという稀有な体験をもさせてくれた一作。たとえばおれはコーエン兄弟が好きだったり、クリント・イーストウッド監督作品が好きだったりするが、かれらの作品の中にも好き嫌いはある。が、このニコラス・ウィンディング・レフン監督については、現在のところ『ドライブ』だけ完璧で、あとはみなほとんど完全アウト(おれには)という状態である。創作物というのは不思議なものだと思う。
『アメリカン・スナイパー』
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まあこれはもう、言うまでもない名作だし、投げかけてくるものに答えは出ないでしょう。
番外編『マッドマックス 怒りのデス・ロード』4DX
マッドマックス 怒りのデス・ロード 3D&2Dブルーレイセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
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これがなぜ「番外編」かというと、この映画を4DXで観たあと、女と飲んだんだけど、そこで別れ話よりひどい話になってしまって、おれはもうそれを思い出すのが苦痛になって、その件とは関係ないインターネットから姿をくらますことになってしまうくらいで、どうしても『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を思い出すと、それがセットでついてきてしまうので、おれは非常に苦しくて、無邪気に唇を銀色に塗ったり、輸血用素材として車の先頭にくくりつけられたりできないのだ。生まれてはじめての4DX、そしてすべてをぶち抜くような『デス・ロード』、観終えた瞬間は最高だったのだ、本当に。映画とは関係ないトラウマになってしまって、また観られる日がくるかわからない。正直、これを書いていてもつらい。
……あとは右上の「過去ログ」からジャンル「映画」で。つーか、映画館にあんまり行ってないな。行ってもアニメばっかりで、それで「すげえいい!」というのが少ないな。まあひとつ挙げるなら「ガルパンはいいぞ」ということになるだろうか。……以上!