横浜で最も栄えた駅である偉大なる関内駅の目の前にそびえ立っているのが、超大型ショッピングモール「セルテ」である。このセルテの6Fにラーメン横丁があり、4,000軒のラーメン屋で賑わっている。
いくつか嘘をついた。
しかし、セルテにラーメン横丁はある。そこに『ナルトもメンマもないけれど』がある。おれは「塩ラーメン」と「チャーシュー」を頼んだ。
カウンターの中では三人の店員が仕事をしている。よくは聴こえないが、ラーメン談義をしているようであって、研究熱心な店なのかもしれない。
ほどなくしておれの「塩ラーメン」にトッピングの「チャーシュー」が乗っかったもの来た。チャーシューの大きさは十分だ。トッピングのチャーシューが薄すぎる店は長くない。おれの持論だ。そういう店があった。そんなことで、いまだに記憶されているあの店。店名すら思い出せない。
具材で目を引いたのはピーマンだ。目を引くというより、舌を引くというか。そんな言葉はないか。良質の塩ラーメンにピーマン。合う。合うのだが、おれの舌は別の記憶を思い浮かべる。自炊で塩ラーメンを作って、適当な冷蔵庫の中の具材としてピーマンを使った。そんな感じ。決して合ってないというわけではないが、ラーメンにピーマンというと、どうもそんな具合になってしまうのだ。
なかなか美味しかった。しかし、再びここを訪れるだろうか。訪れてもおかしくはないが、なにせセルテにはあと3999店のラーメン屋があるのだ。そのあとやってきて、カレーラーメンを頼んでみたいと思う。