綾野剛と松田龍平のダブル主演。しかも芥川賞原作。そんな映画があるのを知ったのは最近だ。なにせ、公開が今年の二月くらいだった。そのあとこの世はコロナで一色になった。だから、気づかなかった。
どういう映画? いかにも純文学ベースの映画という感じ。佐藤泰志原作映画みたいな感じ。そこに監督が大友啓史で、音楽が大友良英だ。悪くないはずがない。
というわけで、悪くない映画だった。同性愛者を演じる綾野剛、つかみどころのない闇を抱えた松田龍平。この二人が福島の山奥で釣りをする。釣りが印象深い。釣りには人間の影が映る。……いや、いい加減なこと言いました。
なんというか、喪失の話よな。東日本大震災が影響する。それもある。しかし、なんというか、失ってしまうものの話だ。そのくらいしか話せない。
ま、なんかいい感じの映画なんで、どっかアンテナに引っかかったら見てくださいな、と。そんなところで。