おれたちは情報を飲み食いしている 音楽仕込み『田苑 エンヴェレシーダ』をいただくのこと

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本格焼酎『田苑エンヴェレシーダ』をお恵みいただきました!

で、このちょっとかっこいいボトルを見たとき思い出しました。おれ、これ飲んだことある!

個人的な初詣に行く - 関内関外日記

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「音楽寺込みは意味わからんが」。

まあ、意味わからんということもない。このお酒以外にも、なんか音楽を聴かせて貯蔵だかなんだかする、という銘柄はあるはずだ。ただ、わからんのは効果だ。おれの中では「水にありがとう」と同レベルなので、せっかくの美味しい焼酎なのに、ちょっと余計かなという気がするくらいだ。

が、ひょっとしたら音楽の物理的な振動が酒の味を良くしている可能性もある。べつにおれは科学者でもないし、ここを調査したわけでもない。

ENVELHECIDA|田苑酒造

実はこの「音楽仕込み」、はじまりは工場内に流したBGMでした。わが子のように「もろみ」の発酵を見守っていた蔵人たちが、スピーカーに近いタンクだけ発酵が早まることを発見。「もろみ」に起きたわずかな変化を見逃さなかったことで、音楽の刺激によって発酵を促すという独自の技術が生まれたのでした。

うーん。たとえば、たまたまスピーカーに近い場所がべつの条件によって発酵が早まるって可能性もあるよな、とか。野暮かな。

でも、なんだね、まあ酒にせよなんにせよ、やはり商品として食う場合、情報も食うものだしな、というのもある。たとえばおれはこのエンヴェレシーダの箱やボトルのデザインが好きだが、それが味に関係していないとは言えないだろう。だから、いろいろの食品はパッケージのデザインにもこだわったりする。逆に古いままでこだわらないのがこだわりみたいな場合もあるだろうし、古新聞を巻きつけて「特別流通」みたいな雰囲気を醸し出している日本酒を見たこともある。

だからなんだろうね、たとえば酒の発酵には振動がいい」となったとき、「電マ仕込み」の本格焼酎「バイブラシオン」とかが出てくるかもしれない。あなた、「音楽仕込み」と「電マ仕込み」どっちを選びますか。おれは「電マ仕込み」選ぶかもしれない。

牛肉とかもそうだよな。音楽聴かせたりするよな、たしか。それもまた、「音楽を聴いて育てられた牛の方が、そうでない牛に比べたらおいしいかもしれない」という情報よな。放し飼いの鶏とそうでない鶏には肉の差が出るだろうけど(たぶん)、音楽だとどうかなという。でも、牛にとっての環境がよさそうな方がよさそうな餌も与えられているだろうし、世話もされているかもしれないと思ってしまう。実際のところは知らん。

まあそういうわけで、あんまり疑似科学に突っ込んでいかない限りは、そういうのもまあ、パッケージの一つだろうな、などと。

でも、まあおれは「メタル小松菜」くらいの話が好きだけれど。

vegefrufarm.thebase.in

「小松菜にメタルを聞かせたら、もしかしたら鉄分が増えたりしないだろうか?」

残念ながら味の変化は聴育の成果は「まるでなし」です。

しかしこの狂気ともいえる方針や、取り組み自体に関心を持つファンもできました。