深町先生の著書である。おれは深町先生の著書を愛するものであるが、「あれ、このシリーズどこまで読んだっけ？」とかなって、「これは読んでいないな」と手にとってみればわりと昔の作品だったりする。
深町先生のすごいところは、はてなブックマーク界隈をうろうろしつつ、バイオレンスなノワールを描くところである。はてな的な意識（というものがあるとすれば）がありながら、ナイフでサクサクのザクザクで切り裂くのである。玉を潰し、喉を切り裂くのである。強い暴力なのである。このあたり、すげえなと思うのである。いつも思うのである。
『ジャックナイフガール』も、そうである。あまりにもサクサクしすぎているところがあるが、疾走といっているのだから、疾走なのである。最新作あたりでもこのように疾走しているかどうかわからないが、根っこのところでこの妙な（はてな的な）正義感というか、世界観に裏打ちされたノワールは健在であるのだろうと思う。次は最新作の方へ行ってみようじゃないか。そう思うのである。
とりあえず、以上。
