またまた寄稿いたしました。
……はい、お読みいただけましたか。
この日記の長年の読者のかた（いるのか？）であればお気づきかもしれませんが、「知人」は、この日記における「女」の人です。なので、彼女の話すことに嘘があるとはまったく思っていません。しかしながら、内容は信じがたいよな、というところです。なにせ、切れていた神経をつなぐというのですから。逆紐切り。そんなん、どうすべきでしょうか？ というお話になります。
で、いきなりおれの「整体」の話をする。上の記事を書いたあと、「あ、おれも整体うけたことある」と気づいた。
それはもう、小学校低学年のころだったと思う。小学校低学年のころに整体が必要なほど肩が凝っていたとか、そういう話ではない。父がどっかしら調子悪くなり、だれかから聞いた整体師のところに行くことになった。なぜかわからんが、おれも連れられて行った。たしか、杉田か新杉田にあったと思う。わざわざ鎌倉からモノレールと電車を乗り継いで行った。小学校低学年のおれにとっては、小旅行とまではいかないまでも、「遠くまで行く」という感覚だった。
そんでもって、なんかわからないが、おれも施術を受けることなった。おれは人見知りで、なおかつくすぐったがりで、おっさんになった今も散髪のときに「ウヒッ」となってしまうことがあるくらいの敏感さんなのだが、いや、あのときの整体はそんなことはいっさい覚えていないな。じゃあ、すごく痛かったのか、というとそうでもない。気持ちよかったんだ、というのも違う。
おれの記憶にあるのはただひとつ、整体師のおっさんの話がすごく面白かったということだ。とにかく笑った、笑った。こんなに話の面白い人がいるのかと、子供心に思った。内容は何一つ覚えていないが、そうだ、おれはあんなに人の話で笑ったのを覚えていない。
が、これが覚えている理由でもあるのだが、二回目以降、整体師のおっさんは話さなくなった。「えー」という感じ。黙々となんかするだけ。「次はお話してくれるかな」と思いつつも、最初の一回のようなことはまったくなかった。やがて、おれが飽きて同行しなくなったのか、父が飽きたのかわからないが、整体に通うことはなくなった。
今でも、不思議でならない。なぜ、整体師のおっさんは最初だけあんなに面白い話をしたのか。二回目からはむっつり黙々だったのか。ちらっとでも面白いことを言えばいいのに、そんなこともなかった。「親を常連客をするには、子供にサービスして味方につけよう」というならわかるが、初回だけ、というのは解せない。なんか、たまたまおれが最初に行った日は、整体師のおっさんのテンションが高くなるようなことでもあったんだろうか。わからん。
ところで、さんざん「整体」って書いているけど、なんなんだろうね。
整体（せいたい）とは、日本語では主に手技を用いた民間療法、代替医療を指す。日本語としては、大正時代に用いられるようになった用語で、アメリカで誕生したカイロプラクティック・オステオパシー・スポンディロセラピーなどと日本古来の手技療法と組み合わせたものを、「整体」や「指圧」と名付けたのが始まりのようである[1]。現在、俗に用いられる意味では、カイロプラクティック（脊椎指圧療法[2]）に似た骨格の矯正（主に脊椎）を目的とした手技療法を指して使われることが多い[3]。
なんかこう、ようわからん。少なくともエビデンスベースの医学、治療法というわけでもない。国家資格があるわけでもないし、保険も使えない。でも、「整体」で検索すると、おれのGoogleではおれの近所の整体院がバーっと出てくる。世の中、整体に対する需要は大きく、供給も大きいようだ。そりゃあまあ、オフィスワークで身体カチコチという場合も多いだろうし、肉体労働で身体痛いということもあるだろう。みんな身体を痛めている。おれだってたまに腰や背中が痛くなる。薬局で売ってるフェルビナクとかそういうの塗ってしのげる程度だけれど。
というわけで、マッサージ的ななにか（「あん摩マッサージ指圧師」が所属していない整体院は「マッサージ」を標榜することもできないらしいが）は必要とされているんだろうな、とは思う。
思うけど、なんだかちょっと怪しい、というのは否めない。「手かざし」ほどではないにせよ、なんなんだろう、と。それが東洋医学というもの……と言おうと思っても、Wikipediaの説明によるとどうも東洋医学というわけでもないらしい。整体師個人のカリスマ性というか、そういうものが左右しそうだな、という気はするが。あの、おれを笑わせた整体師も、あの初回だけはすごいカリスマ性があった。
というわけで、「整体」よくわかんねえな、というのがやはり正直なところ。みなさん、整体に行ってますか？ 整体に行ってる家族や知り合いはいますか？ なんか、けっこういそうな気もしている。
以上。
……こういうのは効くのかね？
こういうのは貼るのより塗るタイプが好きです。
