2022年 ジャパンカップ回顧 ついでにワールドカップ二試合

2022年11月27日付 東京スポーツ紙より

アルゼンチン対メキシコ

いきなりサッカーワールドカップ、アルゼンチン対メキシコの話をする。アルゼンチン対メキシコと書いたのは、ホーム側がアルゼンチンなのでその表記に従ったまでだが、おれにとってはメキシコの戦いであり、メキシコの応援である。おれはメキシコを勝手に好きになって応援しているので、朝4時に起きることもできるのである。まあ、もちろん相手がアルゼンチンというのもあるけれど。

試合始まってみて思ったが、あれだな、アルゼンチンのほうが強いな。ちょっと強い。メキシコ必死の守備もファウルを取られることが多かったように思う。ロサーノなどが切り込んでいくが得点には至らない。前半はあまり試合が流れていないとでもいうのだろうか、潰し合ってる感じだった。

後半、試合を動かしたのはやっぱりなんだろうか、メッシだった。あれだな、メッシって人はサッカー上手いな。ちょっと後ろでボール受け始めたりして、そんで、ここぞというときにそこにいて、スパッと振り抜いてオチョアの手も届かない。参った、という感じ。「そこ」の位置も決してゴール間近じゃなかったし。

メキシコもヒメネス投入などしたが、やはりなかなかゴールは遠い。そうしていると、最終盤にコーナーからショートで繋がれアルゼンチンに追加点。メキシコ、苦しくなった。グループリーグは突破してきた国なのだが……。

 

そのあと、眠ることもできず、図書館に行って本を返却したあと、映画を見た。

goldhead.hatenablog.com

帰宅してジャパンカップ。これである。で、おれの見立てとしては二強であるシャフリヤールとダノンベルーガにそこまでは信頼が置けないというものだった。二頭のうちどちらかが来ることはあっても、この二頭で決まることは考えにくい、というものだ。

シャフリヤールは前走が正直物足りなかった。ダノンベルーガについては逆に、前走の天皇賞・秋がメイチの仕上げ、勝負所だったのでは、というところ。調教師も2000がベストで2400には工夫がいる、みたいなことをコメントしていた。これが両頭とも不利な外枠に入ったのだから、疑ってかかろうというところ。今の東京はインが伸びる。

となると、ほかにこれは、という馬は二頭になる。中から内枠の方に入ったヴェルトライゼンデとヴェラアズールだ。

ヴェルトライゼンデは鞍上のレーンで重賞勝ちもしたこともあるし、脚元の強い馬ではないだけに、このあたりのピークで全力投球という気もする。ただ、ドリームジャーニー産駒は東京より小回りのほうが向いているような、おぼろげなイメージはある。しかし、レーンなら。

ヴェラアズールは上がり馬で東京得意。鞍上もムーアで文句なし。上がりは速い。馬っぷりもいい。

さあ、どっちから? となって、おれは純粋にオッズを見て、人気のないヴェルトライゼンデを選んだ。先に二強と書いたが、単勝人気で言えばヴェラアズール含んで三頭拮抗みたいになっていた。それじゃああえて二強と見込んでいた馬以外から買う意味も少ない。

というわけで、今まで本命にしたことあるかどうかわからない、どこに濁音入るのかいまいちわからないヴェルトライゼンデから買った。先週は同じレーンのセリフォスがそんな感じだったので、もう一回来い、という感じ。馬券はシャフリヤールとヴェラアズールへの馬連が本線。その他、今回のメンツはどうなるかわからないところもあるので、外国馬含めて幅広く流してみた。

外国馬。今年は四頭も来たし、それぞれちゃんと実績のある馬だ。まあ、実績皆無な馬は招待されないけれど。「今年のメンバーなら」とささやく人もいるし、ロマン枠ということでシムカミルとテュネスの単勝とワイド流しを少々。応援馬券ともいえる。テュネスなんて兄が凱旋門賞馬でこの成績、ひょっとしたら超名馬になる可能性がないわけでもない。

で、レース。何が逃げるかわからないみたいなことを実況が言っていたが、いや、ユニコーンライオンだろと思った。そのとおり、ユニコーンライオンが行った。ハーツイストワール武豊が先行策をとった(これは事前に言っていたらしいが把握していなかった)。ユニコーンライオンが作るペースは……かなりのスロー。ある種、欧州競馬のように一団となってレースは進む。ヴェルトライゼンデはけっこう前目のポジション。悪くないはず。

そのまま団子で直線に入る。ヴェルトライゼンデ、狭い! もちろんインを狙うが、行き場がない。やばい、と思うが、なんとかこじ開けて伸びてくる。シャフリヤールとの叩き合いか! がんばれレーン! と、思っていたら、どっからか出てきたヴェラアズールが一瞬の脚でぶち抜いていった。ほんと、どっから出てきたという感じ。リプレイで見て、これもまた狭いところを縫うように上がってきていた。せめて二着、と願うも、ヴェルトライゼンデは三着まで。頑張ったなんじゃないでしょうか。

ヴェラアズールは脚元不安でダートをずっと走ってきた馬。芝転向で一気にジャパンカップまで突き抜けてきた。エイシンフラッシュ産駒で、一子相伝と決めつけるのは早いかもしれないが、とりあえずこの血統が残るのは悪くない。シャフリヤールはここ狙いでやっぱりメイチに仕上げてきたか。

驚いたのはデアリングタクト四着で、おれはもう正直終わった馬だと思っていた。マーカンド効果とだけ言い切るわけにもいかないだろうし、どこまで現役続けるのかわからないけれど、無視はできない。

外国馬再先着はグランドグローリーで、日本で繁殖入りが決まっているだけに軽視したが好走。テュネスあたりはゲート入り嫌がって道中かかり気味でなおかつ慣れない多頭数の後方からのレースで九着は健闘といってもいいのでは。条件はぜんぜん違うけど、同じ距離で前走から時計20秒も詰めてるし。ひょっとしたら本当に強い馬かもしれない。

……というわけで、しょうもなく三連複ひっかけただけだったが、まあそれなりに見応えあったし、本命馬が勝負に絡んでそこは満足。でも、やはり当てたかったな。土日でぜんぜん当たりが出ていなかっただけに。

ジャパンカップ(G1) 結果・払戻 | 2022年11月27日 東京12R レース情報(JRA) - netkeiba.com

あ、でも阪神最終の京阪杯はクリーンヒットしたんだった。一番人気のトウシンマカオは今の馬場傾向に向いた脚質で本命。これがいいスタートからすっと逃げ馬たちの後ろあたりキープして、直線ぶっ差した。こちらもビッグアーサー産駒で、気は早いがこのまま成長してG1でも勝ってくれたらテスコボーイサクラユタカオーサクラバクシンオーの血がつながってくれる。いや、気が早いか。でも強かった。

よかったのは人気薄二着のキルロードで、夏負け休み明けだったが高松宮記念三着馬で、しかも鞍上が福永祐一。G1の裏でなんかるなじゃないかと思ったら来てくれた助かった。

京阪杯(G3) 結果・払戻 | 2022年11月27日 阪神12R レース情報(JRA) - netkeiba.com

以上。

 

日本対コスタリカ

あ、これ書くのだった。えーと、なんかいつかどっかで見た日本代表みたいな感じだなと思った。

ABEMAで見ていて本田圭佑の解説は冷静的確でなおかつパッションもあって非常に面白い。おれもそうだけれど、「なんとなくワールドカップだし、日本代表の試合でも見るか」という人は、ABEMAで本田解説を聞くといいと思った。なんかためになるような気もするし、ズバズバもの言ってくれるし、選手はおおよそ「さん」付けで丁寧だし。

で、「コスタリカは必死になって点を取りに来るのではなく、90分戦って1点取ればいいという試合をしてきている。このあたりが経験のある国らしい」みたいなことを前半で言っていて、そのとおり5バックで堅守してきて、なかなか日本は崩せない。サイドでなく中央突破みたいなことを言っていたが、なかなかそうならない。選手交代も縦パス入れられるような選手ではなかったようで(本当にわからないので自信なく言うけれど、柴崎岳とかがよかったのか?)。三苫は面白いようにぶち抜いてくれたけど、点にはつながらず。

で、逆にコスタリカに一瞬のチャンスを仕留められてしまう。決めたのが、本田さんがずっと「4番は穴や!」言うてたそのディフェンダーの4番で、守備は苦手だけどシュートは得意だったのかもしれない。日本もなんかコスタリカゴール前でわちゃわちゃする瞬間を二度ほど作れたけれど、そこで偶然入っていればなあとか。いやはや。

これで日本は苦しくなった。とはいえ、いろいろの解説者の言う通り、もとからドイツに勝てる見込みなく、コスタリカで勝てればいいなだったので、勝ち点的には想定内。スペイン相手にもう一波乱起こせるのか。なんとなくテレビに映していたモロッコもベルギー相手にやっていたぞ。

ともかく、おれはひいきのチーム以外は興味がないという人間なので(基本、野球でもそうである。競馬はレースごとにひいき=買っている馬が出てくるので飽きることがない)、メキシコと日本が敗退したらワールドカップが終わってしまう。終わってしまってもいいのだけれど、やっぱりもうちょっと見ていたいので、たのんだぜ。じゃっ。