黄金頭さんの金沢旅行(ニ日目)兼六園と金沢城公園、あんとと金沢エムザ

ゴールデンウィークの金沢旅行の二日目です。

 

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金沢の朝

金沢の旅、二日目、朝。天気予報によると、今日は昼ごろから雨。強くなるかもしれない。とはいえ、直前に二日目が雨になることは予想されていたので、午前中に降らないというのはありがたい。おれの希望で兼六園には行ってみたかったので(女の人は行ったことがある)、午前中は兼六園、午後雨が降ったら鈴木大拙館や県立美術館、という予定。早めにホテルを出る。写真は近江町市場。朝から海鮮丼?

 

朝から海鮮丼はやめておこうというか、寿司と夕食で海鮮はいいかという前提で、目的地に向かう。途中、こんなんがあったがなんだか説明もない。

 

近江町市場には人だかりができていた。朝から海鮮丼派に違いない。わからんけど。

 

ちょっと北側の道をゆく。古民家とか古い商家とかがある。地震で損害が出るかもしれない。

 

はい、目的地。

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「朝から海鮮丼はなー。台湾とかなら、朝、お粥とか食べるよね」。「そうですね。あ、金沢に台湾粥が」。ということで、なぜか金沢で台湾粥を食べることに。入ってみると、なんかフリーなスペースに立ったり座ったりで人が粥を食べたりしていた。奥にもなんかゾーンがあるらしいが、それはなんかのメニューを頼んだ人用らしい。われわれは粥なのでフリーなスペースへ。座ることはできた。

 

お粥。あれだな、朝にパンとコーヒーとかは胃にやさしくないな。東洋人は朝に粥だな、とか思う。思う人が多いのか、テイクアウトのお客さんなども続々入ってきていた。朝、胃にやさしいのは粥。米だしパワーも出るに違いない。

 

店内はなんかおしゃれな感じで。古い問屋の建物をそのまま使っているのだとか。

 

周囲にはそういう建物が多く、歴史と文化の街やなと思う。

 

土産物屋にはろうそくも見かけたっけ。

 

ちなみに『金沢を歩く』(山出保)によれば、一度「平和町」とか「昭和町」とかに改変された町名を、昔の町名に戻したことがあったという。この碑はどうだかわからないが、街なかにそういう感じのやつはいくつか見られた。

 

兼六園

さて、こんどは北側にあるお粥屋さんから兼六園を目指す。すると、まず入るのは金沢城公園だ。

 

金沢城……については各自調べられたい。

 

ただ、なんか築城していた。

 

カエデの花が満開だった。

 

城……。

 

城はともかく兼六園だ。この手はだれの手かしらない(こわい)。

 

その前に、金沢城公園の案内所みたいなところのコインロッカーに重い荷物をぶちこんだ。「故障中ってあるけど、全部故障じゃないですよね?」みたいな感じ。ちゃんと使えた。あと、兼六園の桂坂口近くにもコインロッカーはあった。ほとんど使われていなかった。旅慣れた人は大きな荷物をうまい具合にどうにかしているのだろうと思われる。

 

さて、兼六園。城や屋敷を庭園にしましたというより、もとから庭園だったので全体的に古い、いや、歴史ある感じだ。

 

庭園の様式など知らないが。

 

古木よなーという感じが随所に見られる。

 

嫌いじゃない。

 

苔とかも絶賛生えている。

 

屋根とかもいちいちこんな感じで、おれは好き。

 

ただ、ちょうど花の季節ではなかった。

 

しかし、根上り松とかこんなんで。

 

小さい子供が「ジャングルー!」って叫んでいたが、なるほどそう見えてもおかしくはないかもしれない。

 

人の手の入ったジャングルよな。

 

遺跡的でもある。

 

こんなんいちいちかっこいいし。

 

ほへーってなる。

 

こんな唐松とかな。

 

まあ、いいところよな。天気は微妙やったけれど。

なんか大和武尊像とかもあるし。

 

そんでもって徽軫灯籠きたー。え、徽軫ってなんて読むって? おれはわからなかった。最初に見たのは東スポの競馬欄、金沢競馬で徽軫賞ってレース名を見たときだ。どこにも読みは書いていない。なんだこれ、どうやって調べりゃいいんだと困惑した。正解は「ことじ」だ。日本で一番難読なレース名じゃないかと思う。ちなみに、今まではこのくらいの時期に開催されていたけど、今年は11月に開催されるらしい。

まあ、競馬はともかくとして、これが兼六園のシンボルなのか、というくらい小さかった。なんかでかいのかと思っていた。でも、このポジションには行列ができていて、手前の橋でピースサインを作ったのを、同行者や頼まれた人が手前から写真を撮る、というルーチンができていた。それには加わらず、人がいない一瞬を撮った。土産物屋には徽軫グッズもあった。

 

そして、徽軫灯籠を監視するメカ。数キロ先の標的をミサイル攻撃できそうな見た目である。しかし、これを見て「兼六園公式サイトで見たやつだ」と思い、Wi-Fiも飛んでないのにアクセス、ライブカメラを立ち上げる。あ、映ってる。でも、タイムラグがある。しばらく見続けて、自分たちを確認する。なにをやっているんだ?

 

まったく、なんなんだか。でも、観光地ってそういうテンションじゃなきゃな。

 

団子だって食べるぜ。会計はpaypay対応だぜ。あと、外周にある土産物屋では金箔コーティングのソフトクリームを売っていたが、あれは映えるな。

 

そんでもってサンザシの花とか咲いていて。

 

で、日本最古の噴水とか見たりして、兼六園を去った。

 

金沢城公園

去って戻って金沢城公園。こっちも見てみますか、ということに。

 

まあ、ばかでかい芝生広場。

 

石積みマニアにはたまらないかも。しらんけど。

 

天守閣、みたいなものが再現されているわけでもないけど、かなりのスケールはある。

 

キャッスル。

 

これを復元したのが昭和や平成であっても、百年後残っていたら価値は高い。

 

本当に古いものは重要文化財だ。でも、ここは改修中だった。

 

暗い建物、中に入れる。靴を脱ぐ。すると、案内係のおじいさんがスピーカーのように「右の階段を登って……」と繰り返している。が、外国人のお客さんが来たとき、いきなり「ホウェアーアーユーカムフロム?」などと英語で語りかけたので驚いた。

 

眺め。

 

かつて本丸のあったところは1600年代くらいに失われ、そのままになって、なんか森になっている。モリアオガエルが産卵したりしているらしい。これはキツツキの穴か。

 

オドリコソウ。

 

シンジュの葉。

 

で、こちらは改修中でない重要文化財的なやつ。武具とかの倉庫を陸軍が引き続き使っていたらしい。

 

保存されている最大の土蔵らしいが、そこまででかい感じでもない。現代の建築物はでかすぎるのかもしれない。

 

しかしWi-Fiは飛んでいる。ギガにやさしい。

 

マツも元気。で、コインロッカーのところに戻り、「ずいぶん歩いたから、もう鈴木大拙館はいいですね」ということになる。位置的にもまた南に行くのは面倒なのだ。あ、鈴木大拙って誰って、おれが仏教に興味を持つことになったきっかけになった仏教学者で、著書もほとんど読んでいると思います。でも、まあ、なんというか、建物ではなく本を読めということで。

 

 

そんで帰ろうとしたら、築城していたのが撤収している。幕府から横槍が入ったのだろうか。

 

出世地蔵。最初、出世地獄に見えた。

 

金沢エムザ

さて、コインロッカーから重い荷物を取り出して向かう先は、金沢エムザである。はっきりいって、二日目の昼食は決めていなかった。が、なんかローカルフードでも行きますかということになった。そんでもって、ターバンカレー(だったかな?)とかは超行列してるし、どこに行くかとなって、エムザの地下、というのはどうかとなった。土産物も取り扱っている商業施設だし、いいんじゃないか、と。

 

で、行ってみたらエムザは空いていた。はっきり言って。

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で、入ってみたのが勝乃屋というお店。目的はハントンライスという金沢のB級グルメ。お店には地元の家族らしき人たちと、食べ終えつつあるカップル。カップルの男性が「そもそもハントンライスなんてのは……」などと語っていて、なにか地元民としては言いたいこともあるのかもしれない。

 

地元民に言いたいことはあるだろうが、ともかくハントンライスを頼んでみる。そして出てくる。オムライスの上にエビフライとマグロフライ、そしてタルタルソース、これである。オムライスは半熟とろみで、フライもサクサク、タルタルソースはタルタルソース。

……っていうか、まあこの組み合わせならそういうものだよなという感じ。すごい意外な組み合わせ、でもないから当然か。あとなんか、地元横浜は野毛のセンターグリルなど思い浮かべた。

もう女の人なども疲れ切っており、あとはここで土産買って、駅行って駅弁買って帰りましょう、ということになった。

 

エムザ。さっきの店で、後から常連らしいおじいさんが来て、コックの人と「昨日の地震どうだった?」、「古い建物ですから」とか話していた。なんとなく味わいがダイヤモンドビルとか名店ビルに近いものがあるが(藤沢市民にしかわからないたとえ)、そこまでは古くない。

 

一階の土産物コーナーもけっこう充実していて、なおかつほどよく空いているので、土産物はここで買えばいいと思った。思ったので、おれはなんか日本酒でも買って帰ろうと思っていたので、これを買った。

農口尚彦研究所の観音下(かながそ)2018 vol.2である。といっても、昨夜の居酒屋のメニューで妙に高い「農口」を見かけて、なんだろうと思っていたら売っていた。ちょっと離れて調べてみたら、研究所なのである。

農口尚彦研究所 - Wikipedia

これは変わっていると思って、常温で持って帰れるこれを選んだ。というか、冷蔵が必要なやつは高いし、高いのにだめにしたらもったいないし、選択肢はないといえるだろう。

 

その後、歩いて金沢駅へ。バスを使えばよかったような気もするが、歩いていける距離だったので。でも、もうおれ、鞄が肩に食い込んで痛い。筋肉的な痛みではなく、皮膚的な痛みだ。まあ荷物もなんだか一泊旅行にしては重い。古いカメラを使っているからであろう。

 

そんで駅のコインロッカー(さすがにほとんど空いていなかった)に荷物を預け、手ぶらになって最後の土産買いタイム。金沢駅の「あんと」。ここでももう金沢土産は一通り帰るだろう。「まいもん寿司」もあったし、食べるところもある。金沢駅で十分だ。でも、人が多い。多いのでおれはエムザをおすすめしたい。エムザはしぶくていい。エムザに行こう。

 

で、朝買った京都新聞杯プリンシパルステークスが両方とも見事的中していたのに気をよくしたおれは、さらに一本酒でも買うかと酒屋さんに行った。

 

そうしたら、能登のお酒のところにこんなメッセージが。やはり地震はかなり大きかったのだ。後から知ることになるが、大雨もあったらしい。こんなの見たら買うよな。

 

松波酒造の大江山純米。ラベルがかっこいい。え、大吟醸じゃないの? いや、やっぱりちょっと予算が。

 

女の人もお土産をここでもいろいろ購入。おれは独り身なので自分用の酒くらいしか買うものはない。で、帰りの新幹線まで時間がある。どこで時間を潰そう。カフェとかあるのか。わからん。わからんが、あれがあるのはわかった。

 

Mで待ってるやつ。さすがに店内は満席だった。仕方ないので、おもてなしのドームの下に行ってコーヒーのんだ。もうとっくに雨が降ってもいい時間なのに、まだ降ってない。でも、屋根があって座れる場所があるのはいい。われわれのような旅行者や、地元の人らしき人たちも座って休んでいる。自由に座れる場所がある街はよい。座って休むためにカフェかなにかに入らなくてはならないというのはおもしろくない。お金の話だけではない、満席だと入れない。無論、街のベンチも満席の場合はあるが、ないよりもよい。

 

最後は時間を余してしまったが、まあそういうこともある。

 

帰りは「はくたか」。東海道新幹線でいえば「こだま」のようなものだろう。ツアーチケットでも申し込んだので選択肢はなかった。まあ、新幹線だしと思っていたが、思ったより行きより帰りは時間がかかったという印象。なんであれ、地震の影響で足止めを食らうことなく帰れるだけで幸いだろう。

 

さらに駅弁とビールで満足だろう。この駅弁、JA全農のやっている店で買ったのだが、肉もおいしいし、自慢の「ひゃくまん穀」という米もおいしかった。惜しむらくは、地元のクラフトビールを買いそこねたことくらいだが、まあいいだろう。

 

まあ、いろいろあったが、だいたいよかっただろう。東京駅に着いたのは21時15分くらい。横浜のアパートに帰ったのは何時くらいだったか。帰ったらまずシャワーを浴びた。シャワーを浴びてジンのソーダ割りでも飲もうと思ったら、ジンの瓶が空だった。ウイスキーもない。冷蔵庫を探してみると、缶チューハイがあったのでそれを飲んだ。楽しかった。旅行というのはたまにしか行けないが、行けたら行けたで楽しいものだ。金を貯めよう。軽いカメラを買おう。でも、金を貯めるのは苦手だし、労働は嫌いだ。ゴールデンウィークは終わるし、日常が戻ってくる。日常あっての旅だという人もいるだろうが、おれは職業・旅人になりたい。もうちょっと、旅に慣れて、旅を楽しみたいと思うのだ。